子どもの病気

手足口病

手足口病とは

ウイルスへの感染によって、手のひらや甲、足の裏、足の甲、口の周り、口の中に赤いポツポツとして水疱ができる病気です。大人ではあまりみられない病気で、発症する80~90%が5歳以下の子どもだと言われています。原因となるウイルスが複数存在するため、一度かかった後に二度とかからないということはありません。繰り返し発症することもあります。

 

 

手足口病の症状

手足口病を発症した場合、主に以下の症状がみられます。
・手のひらや手の甲に赤い水疱ができる
・足の裏や足の甲に赤い水疱ができる
・口の周りや口の中に水疱ができる
水疱の中にはウイルスが潜んでいるため、水疱がつぶれて全身に症状がでることや、口の中の水疱がつぶれて口内炎になることがあります。口内炎が痛くて、食事ができず脱水症状を引き起こしてしまうこともあります。

こんな症状の時はご注意ください!
・38℃以上の高熱
・発熱が2日以上続く
・嘔吐
・ぐったりしている
・視点が定まらない
・声をかけても反応しない

手足口病は稀に合併症を引き起こす場合があります。上記の症状がみられる場合は、お早めにご相談ください。

 

 

手足口病の原因

ウイルス(コクサッキーウイルス、エンテロウイルスなど)への感染することで症状が現れます。手足口病を引き起こすウイルスは複数の型があり、一度感染して免疫ができても、別の型のウイルスに感染すると、再び発症するなど繰り返し発症することがあります。また、感染力が非常に強く、飛沫感染や接触感染、経口感染が主な感染経路となります。
飛沫感染:くしゃみや咳などに含まれる唾液にウイルスが含まれており、直接浴びるかウイルスが付着した洋服やタオルに触れることで感染する。
接触感染:ウイルスが付着したスマートフォンやドアノブなどを触った手で口に触れる、または、ウイルスが付着した食品を接種することで感染する。
経口感染:感染者の便と一緒に排出されたウイルスに触れて目や口などを触ったり、乾燥した便が空気中に細かい粒子となり飛散し吸い込んだりすることで感染する。

 

 

手足口病の治療について

手足口病には特効薬のようなものはありません。炎症を抑えたり、痛みを抑える薬を服用して自然に回復するまで様子をみます。口の中にできる水疱や、口内炎によって食事の際に痛みを伴うこともあります。柔らかく煮たうどんやゼリーなどできるだけ固いものは控えるようにしてあげましょう。また水分をしっかり補給するようにしてください。

 

 

ご注意いただきたいこと

手足口病は感染力の非常に強い病気です。水疱がつぶれて広がっていくだけでなく、タオルや食器などを共有することでも感染することがあります。大人の方でも感染することのある病気ですので、できるだけ共有することは避けてください。
また、お風呂で体を洗う時や、タオルで体を拭くときには水疱がつぶれないよう優しくするようにしてください。お子様の肌は刺激に弱いので、強くこすると肌が傷つき、そこから感染が広がったりすることもあります。
症状や治療のことはもちろん、日ごろのお子さまの肌のケアについても当院までご相談ください。