子どもの病気

水ぼうそう

水ぼうそう(水痘)とは

水ぼうそうは水痘(すいとう)と呼ばれます。高熱や全身に赤い発疹がみられるのが特徴です。特に10歳以下のお子さんに多くみられる疾患ですが、大人も発症することがあり、大人の方が重症化しやすくなります。ワクチンの接種によって症状を和らげたり、発症を抑えることが期待できる疾患でもあります。

 

 

水ぼうそうの症状

・38℃以上の高熱
・全身にポツポツと赤い発疹や水ぶくれが現れる
・水ぶくれ部分のかゆみ
を主な症状とします。初期には発熱と発疹がみられ、お腹や胸、頭皮、顔、口の中と発疹が全身に広がっていきます。その後、発疹が水ぶくれになって、かさぶたになりポロポロと取れていきます。重症化すると脳炎や肺炎を引き起こすこともあります。

 

 

水ぼうそうの治療法

基本的に水ぼうそうは発疹の状態が特徴的なため、問診と視診で診断をします。自然と治っていくことの多い病気ですが、症状がひどい場合には解熱剤や抗ウイルス薬の内服、かゆみを抑える抗ヒスタミン剤を使用して、症状を和らげる対症療法を行います。肌のバリア機能が落ちている状態のため、他の細菌やウイルスへの感染にも注意をして治療を行っていきます。

 

 

水ぼうそうの原因

ヘルペスウイルスの一種である、水痘・帯状疱疹ウイルスへの感染が原因です。感染力が非常に強く、咳やくしゃみなどによる飛沫感染や、スマートフォンやドアノブ、タオルなどを介して感染する接触感染、空気中に存在するウイルスを吸い込むことで感染する空気感染によって感染します。
一般に、一度かかると免疫ができて発症しなくなるといわれていますが、ウイルスは体内に残っており帯状疱疹となって症状が出る場合もあります。

 

 

水ぼうそうの対策

水ぼうそうはワクチン予防接種で発症を抑えたり、症状を和らげることの期待できる病気です。日本では2014年から定期予防接種として、1歳~2歳の間に2回接種を受けることができます。重症化すると脳炎や肺炎など、後々重度の障害として残る病気を合併症とすることもある他、感染力が非常に強いので、当院では早めのワクチン接種を推奨しています。
発症した場合、他の人に移さないように注意が必要です。大人であっても、予防接種を受けたことが無かったり、発症したことが無かったりすると看護にあたるお父さん、お母さんも発症することがあります。食器やタオルの共用はもちろんですが、空気感染への対策も大切です。