子どもの病気

アデノウイルス感染症

アデノウイルスとは

アデノウイルスは、多くの型を持つウイルスであり、型や感染した場所によって異なる症状を引き起こします。主な症状は、鼻水や鼻づまり、咳、発熱などの風邪に似た症状や、嘔吐、下痢、腹痛などがあります。ウイルスの型が80種以上もあるため、一度感染しても別の型に感染、発症するなど免疫のできにくい疾患です。
夏には咽頭結膜熱と呼ばれる感染症が流行しやすくなりますが、この原因がアデノウイルスです。アデノウイルスは感染力が非常に強いウイルスです。

 

 

アデノウイルス感染症の症状

・鼻水、鼻づまり
・咳
・発熱
・嘔吐
・下痢、腹痛
・目の充血
などの症状を示します。

アデノウイルスが原因の感染症として、
・呼吸器感染症
扁桃炎や、咽頭炎(のどの炎症)などを引き起こす他、悪化すると気管支炎、肺炎などを引き起こします。

・咽頭結膜熱(プール熱)
39度前後の高熱(1日)と37度程度の発熱(3~4日)が続くほか、扁桃炎やのどの腫れ、痛み、結膜炎を引き起こすこともあります。

・流行性角結膜炎
目の充血や目やにが出ますが、高熱やのどの痛みなどはありません。

・胃腸炎
嘔吐や下痢、ひどい時には高熱などを引き起こします。

・出血性膀胱炎
おしっこをするときに、血尿がみられます。

 

 

アデノウイルス感染症の治療法

喉や鼻水、目やになどからウイルスを検査するための検体を採取して、検査を行います。アデノウイルスが原因の病気に対して、特効薬のようなものはない為、症状を和らげるお薬を処方して治療を行います。発熱やのどの痛みがひどい場合には、解熱鎮痛剤を処方したり、脱水症状がひどい場合には点滴を行うこともあります。感染力が非常に強い為、家族やお友達など周りの人に移して二次感染をさせないことが大切です。

 

 

アデノウイルス感染症の原因

冒頭でもお伝えした通り、アデノウイルスと呼ばれるウイルスが原因です。早めに病院を受診して、症状に合わせた治療を行うことが大切です。

 

 

アデノウイルス感染症の対策

感染力が非常に強く、感染した人とタオルを共有するなどして感染することがあります。お風呂やタオル、洗面用具、食器などは別にするなど、家庭内で感染を拡げないように工夫することが大切です。

 

 

気をつけて頂きたいこと

発症後、しばらく発熱や嘔吐、下痢が続くことで食事がとれず栄養不足になったり、脱水症状を引き起こしやすくなります。ぐったりしていたり、視点が合わないなど意識がもうろうとしていた利する場合には、お早めに受診するようにしましょう。食事はうどんやおかゆ、豆腐など柔らかいものを取るようにし、少量ずつこまめに経口補水液やお茶などで水分を取るようにしてください。