子どもの病気

RSウイルス感染症

RSウイルス感染症とは

RSウイルスへの感染によって引き起こされる、鼻かぜなどを主症状とする疾患ですが、ひどい時には気管支炎や肺炎に至ることもあります。全ての人が一度はかかるといわれる疾患で、1歳までに50%、2歳までにはほぼ全てのお子さまがRSウイルス感染症を発症します。感染力が非常に強く、免疫も作られにくいため繰り返し発症することもあります。

 

 

RSウイルス感染症の症状

RSウイルス感染症の主な症状は、
・鼻水
・鼻づまり
・発熱
・咳
・ぜい鳴(ヒューヒューと呼吸音が鳴る)
・息を吸い込む時に胸がへこむ
軽いかぜのような症状で済むことも多いですが、重症化すると呼吸困難を起こしたり気管支炎や肺炎の原因となります。

 

 

RSウイルス感染症の原因

名前の通りRSウイルスへの感染が原因となります。RSウイルスは感染力が非常に強く、感染者のくしゃみや咳などに含まれる唾液などを口や鼻から吸い込む飛沫感染や、感染者の唾液や鼻水がついたリモコンやスマートフォン、ドアノブなどを触った手で口や鼻を触る接触感染などが感染経路となります。

 

 

RSウイルス感染症の治療について

RSウイルス感染症には、ウイルスに対して直接効果のある薬はありません。抗菌薬はウイルスには効果がありませんので、もしご自宅に以前の処方の残りがあったとしても服用はやめましょう。鼻水や発熱、咳がひどい時には症状を抑えるお薬を服用して、ウイルスが体外に出ていき、自然に症状が回復していくのを待ちます。
咳がひどくて食事や水分が取れない場合は、脱水症状を起こさないように経口補水液などをスプーンで少量ずつ時間を空けて飲ませるようにしてください。水分を摂らせるときは、一度に多量に摂取させると、咳上げ(咳によって引き起こされる嘔吐)することもあるので注意しましょう。

 

 

ご注意いただきたいこと

生後6か月までのお子さまが感染した場合、重症化しやすいことが分かっています。普段使っているおもちゃや哺乳瓶、食器はよく洗って消毒するようにしましょう。その他、手洗いによる手指消毒を徹底し、ウイルスとの接触を避けるようにすることが大切です。
重症化すると肺炎症状、呼吸困難を引き起こすこともありますので、症状が見られる場合は早目に医療機関を受診することをお勧めします。一度完治しても免疫がつくられず、繰り返し感染することもあります。RSウイルスなど感染症のことなら、当院にご相談ください。