急性副鼻腔炎
風邪のウイルス感染のあとに続く細菌感染が原因のことがほとんどです。元々アレルギー性鼻炎をお持ちの方が風邪をひくと急性副鼻腔炎までなってしまうことがしばしばあります。
普段はほとんど症状がないアレルギー性鼻炎の方もたくさんいらっしゃいます。 ですので、急性副鼻腔炎になって初めて、アレルギー性鼻炎があることに気付かれる方も多いです。
急性副鼻腔炎の症状
1. 鼻水
2. 鼻づまり
3. 頭痛、顔面痛
4. ほおの圧迫感や違和感
5. 鼻の中に悪臭を感じる
6. 匂いがわかりずらい(嗅覚低下)
7. 鼻水がのどに落ちる(後鼻漏)
8. 鼻水がのどに落ちる事による痰や咳(本当は7があるのにそれを自覚されずに、痰や咳だけ感じている方もたくさんいらっしゃいます)
注)1~8の症状が全て出現するという事ではございません。
中には、副鼻腔炎が中耳炎の原因となっていることもあります。
最初はかぜのような症状でサラサラとした鼻水ですが、次第にどろっとした悪臭を伴う黄色や緑の鼻水に変わってきます。この鼻水がのどにおちて、痰や咳の原因になることもあります。
稀ではありますが、副鼻腔の炎症が目や脳に進むこともありますので注意が必要です。副鼻腔炎の症状があるのに耳鼻咽喉科を受診せずに放置していると、視力が落ちたり、意識障害まで生じることがあります。
急性副鼻腔炎の治療方法
急性副鼻腔炎診療ガイドライン(日本鼻科学会発行)に沿って、患者様のご希望やライフスタイルに合わせて治療を行います。
(1)鼻から副鼻腔にある鼻水をきれいにする処置
(2)抗生剤が入ったネブライザー治療
(3)内服薬の処方(抗生剤や副鼻腔の粘膜を正常化するお薬など)
注意していただきたいこと
○アレルギー性鼻炎や花粉症もある方は、そちらの治療も合わせて行う必要があります。
○歯の炎症から副鼻腔炎が起きている場合は、歯科での治療も必要となります。
○真菌(かびの一種)が原因の場合は手術をお勧めします。
霧状の薬剤を鼻・口から吸入することによって患部に直接薬を当てるものです。
ネブライザーを行うことにより患部に効率よく薬を作用させることができます。
そのためつまった鼻の通りを良くし、鼻汁を出しやすくしたり、鼻腔粘膜の腫れなどを鎮めます。
霧状の薬剤を鼻・口から吸入することによって患部に直接薬を当てるものです。
ネブライザーを行うことにより患部に効率よく薬を作用させることができます。
そのためつまった鼻の通りを良くし、鼻汁を出しやすくしたり、鼻腔粘膜の腫れなどを鎮めます。
関連する病気
副鼻腔炎
副鼻腔炎とは鼻の副鼻腔と言う場所に炎症が起きる病気です。昔は特に、副鼻腔に膿が貯まる副鼻腔炎を蓄膿症と呼んでいました。膿が貯まるほどひどくない副鼻腔炎もあります。副鼻腔とは上図の前頭洞、篩骨洞、上顎洞、蝶形骨洞の4つです。
副鼻腔炎の原因は、細菌(風邪の後に生じることが多いです)、真菌(カビの一種です)、アレルギー性鼻炎(ハウスダストやダニ、花粉などが原因です)、虫歯など様々です。
その原因によって治療方針が異なりますので、原因にあった治療が必要です。また、年齢によっても治療方針が異なります。
【こんな症状の場合は注意!】
1. 鼻水
2. 鼻づまり
3. 頭痛、顔面痛
4. 鼻の中に悪臭を感じる
5. 匂いがわかりずらい(嗅覚低下)
6. 鼻水がのどに落ちる(後鼻漏)
7. 痰や咳
症状だけでは診断できませんが、以下の表が症状から推測される病気です。
鼻水 | くしゃみ | かゆみ | 発熱 | |
副鼻腔炎 | ドロッとしている | × | × | △ |
アレルギー性鼻炎 | さらっとしている | ○ | ○ | × |
風邪 | ○ | ○ | × | ○ |
慢性副鼻腔炎
慢性副鼻腔炎は急性副鼻腔炎が慢性化して生じることが多いです。副鼻腔炎の症状が2~3か月以上続いた場合、慢性副鼻腔炎と診断されます。
炎症が長く続くことにより、副鼻腔の粘膜が腫れたり、副鼻腔の空洞に膿がたまります。中には鼻茸(はなたけ=鼻ポリープ)ができることもあります。
※図1…副鼻腔から鼻の中に膿が流れ出ています。
※図2…膿が鼻からのどに流れ落ちています。
※図3…右副鼻腔(右の上顎洞と篩骨洞に陰影(白いくもり)があります。
※図4…中央のモリモリしたのが鼻茸です。
慢性副鼻腔炎の症状
1. 鼻水
2. 鼻づまり
3. 頭が重い
4. 鼻の中に悪臭を感じる
5. 匂いがわかりずらい(嗅覚低下)
6. 鼻水がのどに落ちる(後鼻漏)
7. 鼻水がのどに落ちる事による痰や咳(本当は6があるのにそれを自覚されずに、痰や咳だけ感じている方もたくさんいらっしゃいます)
中には、副鼻腔炎が中耳炎の原因となっていることもあります。
慢性副鼻腔炎の治療方法
慢性副鼻腔炎の治療は、数回の外来治療で治すことは困難で、治療期間はある程度長くなります。治るまでの期間は個人差が大きく、予測が困難な事が多いです。
(1)鼻から副鼻腔にある鼻水をきれいにする処置
(2)ネブライザー治療
(3)内服薬の処方(抗生剤や副鼻腔の粘膜を正常化するお薬など)
場合によっては、マクロライド系の抗生物質を少量、長期間、投与することがあります。(耳鼻咽喉科で広く行なわれている治療法で、長期間の内服でも比較的安全です。) そして、これらの治療でも治らない重症の方や鼻茸ができている副鼻腔炎は、総合病院の耳鼻咽喉科にご紹介して副鼻腔手術をお勧めすることがあります。
ひと昔前の副鼻腔手術は、口の粘膜を切って、顔面骨を削るという方法でしたが、今は内視鏡を用いた手術(顔の皮膚を切ったり、口の粘膜を切ったり、骨を削ったりすることはなく、全てが鼻の穴からだけで行います)が主流です。
また、そのほとんどが全身麻酔で行われます。手術中、手術後の痛みが抑えられるようになり、また手術後の合併症もほとんどなくなりました。
注意していただきたいこと
○アレルギー性鼻炎や花粉症もある方は、そちらの治療も合わせて行う必要があります。
○歯の炎症から副鼻腔炎が起きている場合は、歯科での治療も必要となります。
○真菌(かびの一種)が原因の場合は手術をお勧めします。
霧状の薬剤を鼻・口から吸入することによって患部に直接薬を当てるものです。
ネブライザーを行うことにより患部に効率よく薬を作用させることができます。
そのためつまった鼻の通りを良くし、鼻汁を出しやすくしたり、鼻腔粘膜の腫れなどを鎮めます。
みみ・はな・のどの
主な病気について
みみ・はな・のどの主な病気と症状・治療方法についてご説明致します。
こちらに記載されていない病気もありますので、気になる症状のある場合はお気軽にご相談ください。
※以下に記載しております耳鼻咽喉科の代表的な疾患名を、Yahoo!、Googleで検索すると当院ホームページが上位に表示されます。どうぞご覧になり、今後の治療にお役立てください。
「アレルギー性鼻炎、急性副鼻腔炎、慢性副鼻腔炎、耳鼻科用CT、副鼻腔炎、舌下免疫療法、下甲介粘膜レーザー治療、滲出性中耳炎、急性中耳炎、外耳炎、突発性難聴、鼻出血、急性上気道炎、慢性上気道炎、急性鼻炎、慢性鼻炎、声のかすれ、声帯ポリープ、声帯結節、喉頭癌、急性扁桃炎、急性咽頭炎、急性喉頭炎、慢性咽頭炎、慢性喉頭炎」