慢性上気道炎
慢性上気道炎とは、鼻からのど(咽頭、喉頭)の慢性炎症です。慢性上気道炎には、部位により慢性鼻炎、慢性咽頭炎・慢性喉頭炎と細分化されます。
関連する病気
慢性鼻炎
慢性鼻炎とは長期間、鼻の粘膜に生じる慢性の炎症です。原因は様々で、原因を特定できない事もあります。アレルギー性鼻炎なども、この慢性鼻炎の範疇に入ります。アレルギー性鼻炎以外の慢性鼻炎は、なかなか症状をおさえることが難しいことが多い(難治性)です。
慢性鼻炎の原因
●老人性鼻炎:加齢によるものです。
●妊娠性鼻炎:女性ホルモンが原因と考えられています。
●冷気吸入性鼻炎:寒い空気が鼻に入っただけで鼻が水のような鼻水が出ます。スキーヤー鼻など。
●味覚性鼻炎:刺激のある熱い物を食べた時に水のような鼻水が出ます。例えば、ラーメン、うどん、カレーライスなど。
●薬剤性鼻炎:一番有名なものは、市販の点鼻薬(血管収縮薬:ナファゾリンなど)の使い過ぎです。鼻づまり解消用の点鼻薬を使いすぎると、あろうことか逆に鼻がつまります。
●乾燥性鼻炎:冬の乾燥した空気と暖房による鼻の中が乾燥し症状が出ます。
●アレルギー性鼻炎
●原因不明
などなど
慢性鼻炎の症状
1. 鼻水(さらさらや、ややどろっと)
2. 鼻がつまる
3. 2のために、頭が重い感じ
4. 2のために、匂いがわかりずらい(嗅覚低下)
5. 鼻水がのどに落ちる(後鼻漏)
6. 5のために、痰や咳
注)1~6の症状が全て出現するという事ではございません。
慢性鼻炎の診断
慢性鼻炎以外の病気(癌、アレルギー性鼻炎、慢性副鼻腔炎など)を確実に除外することが重要です。
●極細の鼻内視鏡(ファイバー)で鼻腔を観察し、癌やポリープを除外します。当院の鼻内視鏡は極細ですので苦痛は少ないです。(胃カメラのようにつらいことはありませんし、1分もかかりません。)
●鼻のレントゲンで慢性副鼻腔炎を除外します。
●血液検査でアレルギー性鼻炎を除外します。
慢性鼻炎の治療方法
(1)冷気吸入性鼻炎など原因が明らかなものは、それを取り除く。(冷気吸入性鼻炎であれば、寒い所へ出る前にマスクをつけるなど)
(2)鼻水、鼻づまりをおさえるような内服薬や点鼻薬の処方
(3)ネブライザー治療
慢性鼻炎はなかなか治らない事が多いですが、出来るだけ、症状が取れるように治療を頑張ります。
注意していただきたいこと
○老人性鼻炎:若返りの薬がないのと同じように難治性です。
○妊娠性鼻炎:出産すると落ち着きます。
○冷気吸入性鼻炎:マスクが効果あります。
○味覚性鼻炎:難治性ですというか、仕方がありません。
○薬剤性鼻炎:耳鼻咽喉科を受診して下さい。
○乾燥性鼻炎:マスクが効果あります。
○原因不明:難治性のことが多いです
霧状の薬剤を鼻・口から吸入することによって患部に直接薬を当てるものです。
ネブライザーを行うことにより患部に効率よく薬を作用させることができます。
そのためつまった鼻の通りを良くし、鼻汁を出しやすくしたり、鼻腔粘膜の腫れなどを鎮めます。
みみ・はな・のどの
主な病気について
みみ・はな・のどの主な病気と症状・治療方法についてご説明致します。
こちらに記載されていない病気もありますので、気になる症状のある場合はお気軽にご相談ください。
※以下に記載しております耳鼻咽喉科の代表的な疾患名を、Yahoo!、Googleで検索すると当院ホームページが上位に表示されます。どうぞご覧になり、今後の治療にお役立てください。
「アレルギー性鼻炎、急性副鼻腔炎、慢性副鼻腔炎、耳鼻科用CT、副鼻腔炎、舌下免疫療法、下甲介粘膜レーザー治療、滲出性中耳炎、急性中耳炎、外耳炎、突発性難聴、鼻出血、急性上気道炎、慢性上気道炎、急性鼻炎、慢性鼻炎、声のかすれ、声帯ポリープ、声帯結節、喉頭癌、急性扁桃炎、急性咽頭炎、急性喉頭炎、慢性咽頭炎、慢性喉頭炎」