子どもの病気・症状

マイコプラズマ感染症

マイコプラズマ感染症とは

マイコプラズマ感染症は「マイコプラズマ・ニューモニエ」という微生物による感染症で、主に気管支炎や肺炎を引き起こします。5歳以上の小児〜学童期に多く、咳が長く続くのが特徴です。流行は1〜2年ごとに波があり、秋から冬にかけて多く見られます。

主な症状

頑固な咳 特に乾いた咳(空咳)が2〜3週間以上続くことが多いです
発熱 高熱になることもあります
微熱〜無熱の場合もあり、咳の割に元気なことも多いです
呼吸器症状 呼吸音の異常(ヒューヒュー)、胸の痛み、まれに呼吸困難感がみられます

検査について

・迅速抗原検査 (咽頭後壁ぬぐい)

のどの奥を綿棒でこすって検体を採取します。
マイコプラズマの迅速抗原検査は検査の感度が高くないため、「適切な検体採取」がより重要となります。

・拡散増幅法 (LAMP法) (鼻咽頭ぬぐい)

鼻の奥を綿棒でぬぐって検体を採取します。
抗原検査と比べて検査の感度は高いですが、検査結果が得られるまでに時間・日数を要します。

・抗体検査 (血液検査)

血液中の抗体の量を測定することで、過去に感染があったかどうかを判断します。発症から陽性となるまでにある程度の期間が必要となるため、急性期の診断としては他の方法に劣る部分があります。

日常生活でのポイント

  1. 家族内や集団での感染予防には手洗い・咳エチケットが大切
  2. 咳が強い時期はマスクを着用(本人が可能な年齢で)しましょう
  3. 無理に登園・通学をさせず、咳が落ち着くまでしっかり休みましょう
  4. 薬は処方された分を最後まで飲み切ることが大切です

治療について

マイコプラズマは通常の細菌とは異なり、ペニシリンなどの一般的な抗菌薬(抗生物質)が効きません。治療にはマクロライド系など特定の抗菌薬が使用されます。

抗菌薬(内服) クラリスロマイシン、アジスロマイシンなどの抗菌薬(マクロライド系抗菌薬)を使用します
解熱剤・鎮痛剤 発熱やのどの痛みが強いときに使用します(アセトアミノフェンなど)
水分・栄養補給 咳が続くことで体力を消耗するため、しっかり休養し、こまめな水分補給を行いましょう

薬を始めても咳が長引くことがあり、「治っていないのでは?」と心配になる方が多いですが、徐々に回復します。

登園・登校について

マイコプラズマ感染症についての明確な登園・登校の基準はありませんが、「発熱がなく、全身状態が良好で、普段どおりの生活ができるようになってから」が登園・登校再開の目安と考えられます。咳が残っていても、感染力は治療開始後数日で低下します(マスク着用は有効)。登園・登校再開にあたって医師の確認を要する園・学校もあるため、事前にご確認ください。

まとめ

原因 マイコプラズマ・ニューモニエ
主な症状 頑固な咳、発熱、だるさ、呼吸器症状
検査 迅速抗原検査、LAMP検査、血液検査(抗体検査)
治療 マクロライド系抗菌薬が中心になります
無理せず休養することも重要です
登園の目安 解熱し、全身状態が良ければ登園可です
(夜眠れるくらいに咳が落ち着いていることが目安になります)
感染予防 咳エチケット・手洗い・マスク
園・学校での拡大防止に配慮しましょう

マイコプラズマ感染症は咳が長引くことが特徴的な病気ですが、適切な治療と経過観察でしっかり回復できます。ご家庭でのケアや登園再開のタイミングに迷う場合は、いつでもご相談ください。