子どもの病気・症状
小児の新型コロナウイルス感染症(COVID-19)
新型コロナウイルス感染症とは
新型コロナウイルス感染症(COVID-19)はSARS-CoV-2というウイルスによる感染症で、飛沫や接触によって人から人へ感染します。小児の場合、多くは軽症または無症状で経過しますが、まれに高熱や強い咳、全身の倦怠感など大人と同様の症状が出ることもあります。
主な症状
- 発熱(高熱が出ることもあります。38℃以上の発熱が見られる場合あり)
- 咳、鼻水、のどの痛み(風邪のような上気道症状)
- だるさ、食欲低下(全身倦怠感)
- 下痢・嘔吐などの消化器症状(大人より小児のほうが下痢嘔吐を伴う傾向があります)
- 無症状のケースもあります(検査で陽性でも全く症状が出ないことも)
※ 一般的には数日~1週間程度で自然に回復しますが、高熱が続く場合などは注意が必要です。
周囲への感染
主な感染経路は飛沫感染と接触感染です。感染力が強く、家庭内や保育園・学校で広がりやすい傾向があります。発症2日前から他人にうつす可能性があり、無症状の人から感染することも知られています。
検査について
症状や濃厚接触歴から新型コロナ感染が疑われる場合、迅速抗原検査やPCR検査で確認します。発熱など症状がある場合には、医師の判断で必要な検査が行われます(医療機関によって検査方法は異なります)。
治療について
多くの小児例では軽症で済むため、自宅で療養し対症療法を行うのが基本です。具体的な症状と対応は以下のとおりです。
- 発熱・痛み:高熱や頭痛があるときはアセトアミノフェンなどの解熱鎮痛薬で対応します。水分摂取と十分な睡眠・安静も心がけます。
- 咳・鼻水:加湿器などで室内の湿度を保ち、こまめに水分補給をします。休息を十分に取り、体力の消耗を防ぎます。症状がひどい場合、医師が去痰薬や吸入薬を処方することもあります。
- 食欲低下・下痢:消化に良いものを少しずつ摂らせます。下痢や発汗で脱水にならないよう、経口補水液(OS-1®など)でこまめな水分・電解質補給をします。嘔吐や下痢が続き水分が取れない場合は点滴が必要となることもあります。
重症化はまれですが、基礎疾患のあるお子さんや乳児では慎重な観察が必要です。高熱が続く、呼吸が苦しそう、ぐったりして水分もとれない、ゼーゼーしているなどの場合は、速やかに医療機関を受診してください。
登園・登校について
感染拡大防止の観点から、登園・登校再開の目安は以下のとおりです。
- 登園・登校再開の目安:発症後5日が経過し、かつ症状が軽快して24時間以上経過していること(※発症日を0日目として数えます)。
- 症状が長引いている場合は、完全に回復してから登園するほうが安心です。他のお子さんやご家族への感染を防ぐため、自己判断で早めに登園せず医療機関の指示に従いましょう。
重症化・後遺症について
小児が新型コロナウイルス感染で重症化することは少ないとされていますが、以下の場合は注意が必要です。
- 高熱が5日以上続く、呼吸が浅く速い、顔色不良など明らかな症状悪化が見られる
- 呼吸が非常に苦しそう(ゼーゼーが強い、息をするのに肋骨がペコペコ凹む など)
- 水分がほとんど摂れず尿が出ていない、意識がぼんやりしている
- 基礎疾患(喘息、心臓病、免疫不全など)を持っている
これらの場合はすぐに受診し適切な治療を受けてください。また感染後、いわゆる「ロングCOVID」と呼ばれる後遺症が問題になることがあります。ごくまれに倦怠感や集中力の低下がしばらく続く報告もあります。日常生活に支障がある場合は、医師に相談しましょう。
予防について
新型コロナウイルス感染症の予防策は以下の通りです。
- ワクチン接種:生後6か月以上からワクチン接種が可能です(任意接種になります)。ワクチン接種により重症化予防効果が期待できますので、リスクと効果を医師と相談の上、検討してください。
- 手洗い・消毒:外出後や食事前、鼻をかんだ後などに石けんでの手洗いを徹底します。アルコール消毒も有効です。
- 換気と咳エチケット:室内は適宜換気してウイルスの滞留を防ぎます。咳・くしゃみをする際はマスク着用や袖で口鼻を覆うなど咳エチケットを守ります。おもちゃや共有物の消毒もウイルス対策に有効です。
まとめ
| 原因 | 新型コロナウイルス(SARS-CoV-2) |
|---|---|
| 主な症状 | 発熱、咳、鼻水、咽頭痛、倦怠感、嘔吐・下痢 など |
| 治療 | 対症療法が中心(解熱剤で熱を下げる 水分補給・安静など) |
| 登園・登校基準 | 発症後5日経過+症状軽快後24時間以上 |
| 予防 | ワクチン接種(任意)、手洗い・換気・咳エチケットの徹底、共有物の消毒など |
補足
新型コロナウイルス感染症は小児では、多くの場合、軽いかぜ症状で済みます。ただし家庭や周囲に広げない配慮や、経過観察が大切です。少しでも心配な症状があれば、遠慮なく受診・相談してください。

