赤ちゃんの○○外来

赤ちゃんの授乳外来

当院の授乳外来について

 

「母乳が足りているのか分からない」「おっぱいを嫌がって飲んでくれない」「ミルクを足すべきか迷っている」

 

赤ちゃんが生まれてからのお母さん・お父さんにとって、授乳は毎日何度も繰り返される大切な時間でありながら、最も不安を感じやすい育児のひとつです。

 

当院では、授乳に関するお悩みを丁寧にうかがい、赤ちゃんの発育状態を確認しながら、ご家庭に合った授乳方法をご提案する授乳外来を行っております。赤ちゃんの体重の増え方や哺乳の様子を拝見し、お母さま・お父さまのお困りごともうかがいながら、安心して育児に取り組んでいただけるようサポートいたします。

授乳の基本的な考え方

 

母乳とミルク、どちらが良いのでしょうか

 

母乳には赤ちゃんの成長に必要な栄養素や、病気から体を守る成分(免疫物質)が含まれており、胃腸炎や中耳炎などの感染症にかかりにくくなるといった利点が知られています。なお、母乳でアレルギーを予防できるかどうかは、まだはっきりしていません。また、お母さまにとっても子宮の回復を助け、産後の体調を整える働きがあります。

 

一方で、母乳が思うように出ない場合や、お母さまの体調・お薬の事情、お仕事への復帰などによって、育児用ミルクを使うご家庭も少なくありません。大切なのは「母乳でなければならない」と思い詰めないことです。赤ちゃんが順調に体重を増やし、機嫌よく過ごせていれば、母乳・混合・ミルクのいずれであっても問題はありません。ご家族が笑顔でいられる方法を一緒に探していきましょう。

授乳の回数と間隔の目安

新生児期(生後4週間ごろまで)の赤ちゃんは、1日に8〜12回程度の授乳が必要とされています。胃が小さく、一度にたくさん飲めないため、2〜3時間おきの授乳が続くことも自然なことです。

 

生後1〜2か月を過ぎる頃から赤ちゃんの飲む力がつき、少しずつ授乳間隔があいてきます。時間にとらわれすぎず、赤ちゃんが欲しがるサイン(口をもぐもぐさせる、手を口に持っていく、落ち着かなくなるなど)に合わせて授乳する「自律授乳」が基本と考えられています。

よくあるご相談とその考え方

母乳が足りているか心配です

 

母乳はミルクと違って飲んだ量が目に見えないため、不安になりやすいものです。次のような点が確認の目安になります。

  • ・確認する項目
  • ・足りているときの目安
  • ・体重の増え方
  • ・生後3か月ごろまでは、生後1週間ごろの一時的な体重減少から回復したあと、1日あたり25〜30g程度増加
  • ・おしっこの回数
  • ・生後1週間ごろからは1日6回以上、色が薄い
  • ・授乳回数
  • ・1日8回以上
  • ・赤ちゃんの様子
  • ・授乳後に満足そうで、機嫌よく過ごす時間がある

 

泣く回数が多い、授乳間隔が短いというだけでは、必ずしも母乳不足とは限りません。体重の推移が最も確かな指標ですので、ご心配なときは一度ご相談ください。なお、おしっこが1日5回以下に減る、ぐったりしている、唇や口の中が乾いている、皮膚の黄色み(黄疸)が強くなるといったときは、早めに受診してください。

おっぱいを嫌がる・飲み方が上手ではない

 

「乳頭混乱」といって、哺乳瓶に慣れた赤ちゃんが直接授乳を嫌がることがあります。また、くわえ方(ラッチオン)が浅いと十分に飲めず、お母さまの乳頭に傷や痛みが生じることもあります。抱き方や含ませ方を少し工夫するだけで改善する場合も多いため、実際の授乳の様子を拝見しながらアドバイスいたします。

 

舌小帯(舌の裏側と下あごをつなぐ薄いすじ)の状態や鼻づまりが、哺乳のしにくさに関係しているお子さまもいらっしゃいます。ただし、舌小帯が原因になることはまれで、多くの場合、治療は必要ありません。当院では耳鼻咽喉科も併設しており、必要に応じてお口や鼻の状態を耳鼻咽喉科で確認できます。処置や手術が必要と判断した場合は、連携する医療機関へご紹介します。

吐き戻しが多い

 

赤ちゃんは胃の形が未熟で、飲んだものが逆流しやすい構造をしています。授乳後にげっぷを出す、しばらく縦に抱いてから寝かせるといった工夫で軽減することが多くあります。寝かせるときは、窒息や乳幼児突然死症候群(SIDS)を防ぐため、傾斜をつけずにあおむけで寝かせてください。ただし、噴水のように勢いよく吐く、吐いたものが緑色や血の混じった色をしている、ぐったりしている、おしっこが減っている、体重が増えないといった場合は、早めに受診してください。緑色のものを吐いたときは、夜間や休日でも救急を受診してください。詳しくは「赤ちゃんの嘔吐外来」の記事もご覧ください。

授乳とアレルギーのこと

 

「お母さんが食べたものでアレルギーになるのでは」とご心配される方もいらっしゃいますが、現在では、お母さまの食事を自己判断で制限することはすすめられていません。かえって栄養が偏り、母乳の分泌に影響することがあります。バランスのよい食事を心がけていただくことが大切です。

 

一方で、母乳やミルクを飲んだ後に、湿疹の悪化、嘔吐、下痢、血便などがみられる場合は、牛乳たんぱくへのアレルギーなどが関係している可能性もあります。当院の小児科では、必要に応じて血液検査などを行い、診断と治療にあたります。専門的な検査や入院が必要な場合は、連携する医療機関へご紹介します。詳しくは「赤ちゃんのアレルギー外来」の記事もご覧ください。ご家族にアレルギー疾患の方がいらっしゃる場合も、乳児期からの湿疹ケアを含めて継続的にサポートいたします。

 

授乳外来でできること

  • ・体重測定と哺乳量の確認(授乳前後の体重測定)
  • ・抱き方・含ませ方のアドバイス
  • ・ミルクを足す量やタイミングのご提案
  • ・乳頭の痛みや母乳の分泌に関するお悩みの聞き取りと、必要に応じた産科・助産師のご紹介
  • ・吐き戻し・便の状態・体重増加不良などの診察
  • ・卒乳・断乳の時期や進め方のご相談
  • ・湿疹やアレルギーが疑われる場合の診察・検査

 

赤ちゃんの状態だけでなく、お母さまの心身のご負担にも目を向け、必要に応じて地域の助産師や関係機関とも連携いたします。

おわりに

 

授乳の悩みは、周囲に相談しづらく、おひとりで抱え込んでしまいがちです。しかし、授乳の方法にひとつの正解はなく、赤ちゃんとご家族の数だけ、それぞれに合った形があります。

 

当院では、小児科と耳鼻咽喉科が同じ建物の中で連携し、赤ちゃんの全身の状態をふまえてアドバイスいたします。「こんなことを聞いてもいいのかな」と迷われるような小さなご心配ごとでも構いません。どうぞお気軽にご相談ください。ご予約はWeb予約またはLINE公式アカウントのメニューからお取りいただけます。お電話(小児科 0954-27-7004)でもご相談いただけます。

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