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熱性けいれんを起こしたら、どうすればいいですか?個別Q&A
慌てず、①平らな場所へ寝かせ、吐いたものが詰まらないよう顔を横に向ける、②口の中には何も入れない、③けいれんの時間を計り、可能であれば様子を動画で撮る、という対応をしてください。舌をかむことはまれであり、指や箸を口へ入れるほうが危険です。5分以上続く場合、短時間でも繰り返す場合、初めてのけいれんの場合は救急車(119)を呼んでください。数分でおさまって意識が戻った場合も、当日中に受診してください。
熱性けいれんは、くせになりますか?後遺症は残りますか?個別Q&A
熱性けいれんは、主に乳幼児期にみられるもので、大部分は成長とともに起こさなくなります。もう一度起こすお子さんも珍しくありませんが、短時間の単純な熱性けいれんが脳の発達に悪影響を残すことは基本的にありません。繰り返す場合には、発熱時に使う予防のお薬を検討することもありますので、ご相談ください。
「ぐったりしている」とは、どの程度の状態を指しますか?個別Q&A
医学的に心配な「ぐったり」は、①あやしても笑わない・視線が合わない、②抱っこしても体に力が入らず、だらんとしている、③眠ってばかりで、起こしても起きない、④呼びかけへの反応がいつもと明らかに違う、という状態です。熱で元気がなくても、好きな動画を見たり、水分をとったりできていれば、緊急性は低いことが多いです。上の状態に当てはまるときは、すぐに受診してください。
激しく泣いたあと、息を止めて顔色が悪くなります。
激しく泣いた直後に息を止め、顔色が紫や白っぽくなって一時的にぐったりするのは、泣き入りひきつけ(憤怒けいれん)と呼ばれる状態で、生後6か月〜3歳ごろによくみられます。多くは数十秒で自然に回復し、後遺症を残すことは通常ありません。成長とともになくなっていきます。ただし、初めて起こした場合や、泣いていないのに起こる場合は、ほかの病気との区別のため一度受診してください。反応や呼吸が戻らない場合は、泣き入りひきつけと決めつけず119番へ連絡してください。
急に熱が出て手足がブルブルふるえています。これはけいれんですか?個別Q&A
発熱の始まりに寒がって細かく震え、呼びかけに普段どおり反応している場合は、寒気によるふるえ(悪寒戦慄)のことがあります。ただし、意識があることだけでけいれんを否定することはできません。目の向きや反応、体の動きが普段と違う、片側だけが繰り返し動く、判断がつかない場合は医療機関へ相談してください。呼びかけに反応しない、呼吸がおかしい、けいれんが5分以上続く場合は119番へ連絡してください。
けいれんのあと眠ってしまいました。起こさずこのまま寝かせていいですか?
けいれんの後に眠そうになることはありますが、「眠っているだけ」と決めつけず、呼吸・顔色・呼びかけへの反応を確認してください。顔を横に向けてそばで見守り、意識が戻らない、反応がおかしい、呼吸が苦しそう、けいれんを繰り返す場合は119番へ連絡してください。「1時間までは待ってよい」という意味ではありません。反応が戻った場合も当日中に受診し、けいれんの長さと回復までの様子を伝えてください。
けいれんのとき、してはいけないことはありますか?個別Q&A
次の3つは危険ですので、しないでください。①口の中に指や物(タオル・箸など)を入れない——舌をかむのを防ぐつもりで入れると、口の中を傷つけたり、窒息の原因になったりします。②体をゆすったり、たたいたりしないでください。③水や薬を飲ませない——誤って気管に入ります。することは、周りの危険物をどけて平らな場所に寝かせ、顔を横に向け、けいれんが続いた時間と様子(目の向き・手足の動き)を観察することです。
熱性けいれんを起こしたことがあります。熱のたびにけいれん予防の坐薬を使うべきですか?個別Q&A
全員には必要ありません。熱性けいれんの多くは繰り返しても後遺症を残さないため、日本小児神経学会「熱性けいれん(熱性発作)診療ガイドライン」では、予防の坐薬(ジアゼパム坐剤)を使うのは、長く続くけいれんを起こしたことがある場合や、再発の危険因子が複数ある場合など、一部のお子さんに限られています。予防の座薬には、ふらつきや眠気でかえって状態が分かりにくくなる欠点もあります。お子さんに予防が必要かどうかは、これまでのけいれんの様子をうかがって判断しますので、診察の際にご相談ください。
熱性けいれんとてんかんは、どう違うのですか?熱性けいれんがあるとてんかんになりますか?
熱性けいれんは「発熱にともなって」起こるけいれんで、主に生後6か月〜5歳ごろにみられ、大部分は成長とともに起こさなくなります。てんかんは「熱がないときにも」けいれんなどの発作を繰り返す脳の病気で、別のものです。熱性けいれんを起こしたお子さんが将来てんかんを発症する割合は数%程度と報告されており(日本小児神経学会「熱性けいれん(熱性発作)診療ガイドライン」)、起こしていないお子さんよりやや高いものの、大部分は移行しません。熱のないときのけいれん、体の一部だけのけいれん、発作を何度も繰り返す場合は、脳波検査などで詳しく調べる必要がありますのでご相談ください。
けいれんのとき、動画を撮ってもいいのでしょうか?不謹慎な気がして…個別Q&A
撮ってください。不謹慎ではまったくなく、けいれんの様子の動画は、診断の参考になる情報です。目がどちらを向いているか、手足の動きが左右対称か、どのくらい続いたか——言葉での説明が難しいこれらを、動画は正確に伝えてくれます。ただし順番が大切です。まず顔を横に向けて安全を確保し、時計を確認してから、余裕があれば撮影してください。5分以上続く場合は撮影より119番を優先してください。撮影は1分程度で十分です。
熱性けいれんを起こしたことがあっても、予防接種は受けられますか?
受けられます。熱性けいれんの既往があるお子さんも、原則としてすべての予防接種が可能です。以前は「最後のけいれんから一定期間あける」という考え方もありましたが、現在は、体調が安定していれば長く待つ必要はないとされています。むしろ、接種を遅らせて、ワクチンで防げる病気(とそれにともなう発熱)にかかるほうが不利益が大きいと考えられています。接種後に発熱した場合の解熱剤の使い方など、お子さんに合わせた注意点を接種時にご説明しますので、ご不明な点はご相談ください。
会話や食事の途中で、数秒間ぼーっとして反応がなくなることがあります。
一日に何度も、動作が数秒〜十数秒ピタッと止まり、呼びかけにも反応せず、直後に何事もなかったように再開する——このような様子が繰り返される場合、欠神(けっしん)発作という、けいれんをともなわないタイプのてんかん発作の可能性があります。学童期のお子さんに多く、「ぼんやりしている」「集中力がない」と見過ごされがちです。ご家庭でできることとして、様子を動画に撮る、1日に何回くらい起こるかをメモすることが診断にとても役立ちます。思い当たる場合はご相談ください。
熱性けいれんは、何歳ごろまで起こるものですか?
熱性けいれんが起こりやすいのは、生後6か月から5歳ごろまでで、1〜2歳がピークです。この年齢の脳は発達の途上にあり、急な発熱の刺激でけいれんが誘発されやすいためと考えられています。小学校に上がるころには、ほとんどのお子さんが起こさなくなり、自然に「卒業」していきます。一方で、6歳を過ぎてから初めてけいれんを起こした場合や、繰り返す場合は、熱性けいれん以外の原因(てんかんなど)も考えて調べたほうがよいため、ご相談ください。
けいれんが止まったあと、自家用車で病院に連れて行ってもいいですか?
けいれんが5分以内に止まり、その後、呼びかけに反応が戻ってきているなら、自家用車での受診で構いません。その際は、①運転者のほかに、お子さんを見守る大人がもう一人乗る(途中で再びけいれんしたときのため)②年齢・体格に合うチャイルドシートを正しく使い、同乗者が顔色や呼吸を確認できるようにしてください。安全に座らせられない状態なら自家用車で運ばず、119番へ連絡してください。一方、①けいれんが5分以上続いている、②止まっても意識が戻らない・顔色が悪い、③けいれんを繰り返す場合は、自家用車で向かわず、その場で119番してください。移動中の車内が最も対応の難しい場所だからです。
テレビやゲームの光でけいれんを起こすことがあると聞きました。予防できますか?
強い光の点滅で発作が誘発される「光過敏性発作」は、ごく一部のお子さんにみられるもので、ほとんどのお子さんには起こりません。予防の基本は一般的な視聴ルールと同じで、①部屋を明るくして見る、②画面から離れる(テレビは画面の高さの3倍以上)③長時間の連続プレイを避け、休憩を挟む、④寝不足の状態でゲームをしないことです。寝不足は発作の誘因になることがあります。もし画面を見ていて、意識が飛ぶ・体がピクッとする・気分が悪くなることがあった場合は、ご相談ください。
夜中に突然、目を見開いて泣き叫びます。声をかけても通じず、朝は覚えていません。
夜驚症(やきょうしょう)の典型的な様子です。深い眠りから脳の一部だけが不完全に目覚めてしまう現象で、2〜7歳ごろに多く、寝ついてから1〜3時間の決まった時間帯に起こりがちです。数分間泣き叫び、なだめても通じませんが、朝は覚えていないことが多いです。対応は「無理に起こさず、けがをしないよう見守るだけ」で十分です。多くは成長とともに減り、治療を必要としないこともあります。誘因は睡眠不足・疲れ・興奮ですので、就寝リズムを整えると減ります。けいれん(手足のガクガク・白目)をともなう場合や、明け方に多い・毎晩何度も起こる場合は、てんかんとの区別のため、ご相談ください。
寝ている間に起き上がって歩き回ります。起こしたほうがいいですか?
夢遊病(睡眠時遊行症)と考えられます。夜驚症と同じく深い眠りからの不完全な目覚めで起こる現象で、学童期に多く、思春期までに自然になくなるのがふつうです。無理に起こす必要はなく(起こしても混乱するだけです)、やさしく誘導して布団に戻してあげてください。ご家庭で最も大切なのは治療より安全対策です。①玄関・窓の施錠(チェーンや補助錠を本人の手の届きにくい位置に)②階段に柵・ベランダに出られない工夫、③床の障害物や危険な物を片付ける、といった対策をお願いします。睡眠不足で増えるため、睡眠時間の確保も予防になります。頻度が多い・けがの危険が高い場合は、ご相談ください。
寝る前に、頭を床や柵にゴンゴン打ち付けます。やめさせるべきですか?脳への影響は?
乳幼児が入眠前に頭を打ち付けたり、体をリズミカルに揺らしたりする動きは、睡眠関連律動性運動としてみられることがあります。多くは成長とともに減っていきますが、頭を打つ強さや、けがの有無を確認してください。寝床を壁から離すなど、けがを避けられる環境に整えて見守ります。特に乳児の寝床には、窒息の原因となるクッションや柔らかい詰め物を追加しないでください。けがをするほど強い、日中にも頻繁に起こる、発達の心配を伴う、強い動きが長く続く場合は受診してください。
赤ちゃんが、首や体を一瞬カクンとさせる動きを繰り返します。心配な動きの見分け方はありますか?
眠り際のピクつきやモロー反射など、病気ではない動きのこともありますが、動きだけで判断できない場合があります。見逃したくない病気の一つに、「点頭てんかん(ウエスト症候群)」があります。これは、生後3〜11か月ごろに始まり、首をカクン・両腕をバンザイのように縮める動きが、数秒おきに5〜10回以上「連続して繰り返される」のが特徴で、起きているとき、特に寝起きに出やすく、発症後に笑顔が減る・発達が停滞することがあります。この病気は治療開始の早さが予後を左右します。判断に迷う動きは、様子見を続けず早めに受診してください。安全に撮れる場合は動画が診察の参考になりますが、撮影のために受診を遅らせないでください。
朝礼や採血のときに、意識を失って倒れました。けいれんとは違うのですか?
立ちっぱなし・痛み・驚きなどをきっかけに、血圧が一時的に下がって短時間意識を失う「血管迷走神経性失神」は、思春期のお子さんに多く、けいれん(てんかん)とは別のものです。失神では、目の前が暗くなる・気持ち悪い・冷や汗などの前ぶれがあり、横になると1分以内に意識が戻り、朝礼・入浴後・採血時など決まった状況で起こることが多いという特徴があります。倒れる直前の記憶があるのも特徴です。予防のため、水分と塩分を十分にとり、前ぶれを感じたらその場にしゃがんでください。一方、運動中の失神・前ぶれのない突然の失神・家族に突然死の方がいる場合は、心臓の病気の除外が必要になりますので、必ずご相談ください。
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本文確認:2026-09-07 / 表示調整:2026-09-15