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粉薬を嫌がって飲みません。上手な飲ませ方はありますか?個別Q&A
少量の水(数滴)で練ってペースト状にし、ほおの内側や上あごに塗りつけてから水を飲ませる方法が基本です。難しければ、チョコクリーム・練乳・アイスクリーム・市販の服薬ゼリーなどに混ぜると飲みやすくなります。注意点は、①ミルクや主食に混ぜないこと(ミルク嫌いの原因になります)②混ぜたら時間を置かず、すぐ飲ませること(時間がたつと苦みが出る薬があります)です。薬との相性もありますので、調剤薬局でもぜひご相談ください。
薬を飲ませた直後に吐いてしまいました。もう一度飲ませますか?個別Q&A
飲み直すかどうかは、薬の種類、飲んでからの時間、吐いた量によって異なります。吐いたものだけでは、体に入った薬の量が分からないことがあります。「15分以内ならもう1回分」などと一律には判断せず、処方時に指示された対応を確認してください。指示がない場合や判断できない場合は、追加する前に当院または調剤薬局へ、薬の名前・飲ませた量と時刻・吐いた時刻をお伝えください。吐くことを繰り返して薬や水分がとれない場合は、お子さんの状態についても相談してください。
薬を飲ませ忘れました。2回分まとめて飲ませていいですか?個別Q&A
2回分を一度に飲ませないでください。飲み忘れた分をいつ飲ませるか、次の服用までどのくらいあけるかは、薬の種類と服用回数によって異なります。薬袋や説明書に飲み忘れ時の指示があれば、それに従ってください。一般には、次の服用時間が近ければ忘れた分を飛ばしますが、判断できない場合は当院または調剤薬局へご確認ください。抗菌薬など治療期間が決められている薬は、残った分をどうするかもあわせて相談してください。
症状がよくなったら、薬は途中でやめていいですか?個別Q&A
抗菌薬(細菌をやっつける薬)は、症状がよくなったことだけを理由に中断せず、指示された量と期間を守ってください。副作用が疑われる場合は、次の服用前に医師・薬剤師へ相談してください。一方で、解熱剤などの症状を和らげるための薬は、症状がなくなればやめてかまいません。どちらのタイプか分からないときは、お薬の説明書をご確認いただくか、お気軽にお問い合わせください。
座薬の正しい入れ方を教えてください。個別Q&A
①手を洗い、座薬の先端を少量の水かワセリンで湿らせる、②お子さんを仰向けにして両足を持ち上げる(横向きでもかまいません)③とがった方から肛門にゆっくり入れ、指の第一関節くらいの深さまで押し込む、④出てこないように、ティッシュの上から1〜2分軽く押さえる、という手順です。泣いていきんでいると出てきやすいので、落ち着いたタイミングで行うのがコツです。
残った薬を、次に同じような症状が出たときに使ってもいいですか?
おすすめできません。処方薬はそのときの症状と体重に合わせて出されており、似た症状でも原因が違うことがよくあります。特にシロップ剤は雑菌が増えやすく、日持ちしません。抗菌薬の残りを自己判断で使うことは、薬が効きにくい菌(耐性菌)を増やす原因にもなります。なお、解熱剤の座薬など保存のきく薬もありますので、保存方法と期限は処方の際にご確認ください。
目薬を嫌がります。上手なさし方はありますか?
嫌がる場合は、寝転がって目を閉じた状態で目頭(目の内側)に1滴落とし、そのあと目をぱちぱちさせる方法が有効です。目に入ったか確認し、難しければ医師・薬剤師に方法を相談してください。起きてできる場合は、下まぶたを軽く引いて「あっかんべー」の状態にして落とします。さした後に目頭を軽く押さえると、のどに流れる苦みを減らせます。
ステロイドの塗り薬は、副作用が心配です。個別Q&A
医師の指示どおりの強さ・量・期間で使う限り、重い副作用が起こることはまれで、多くの場合、湿疹を効果的に改善できます。長期に広範囲へ漫然と使うと皮膚が薄くなるなどの副作用が出ることがあるため、必ず指示の範囲でお使いください。不安がある場合は自己判断で量や期間を変えず、塗り方を相談してください。不十分な治療で湿疹が長引くこともあります。量の目安は「大人の人差し指の先から第一関節まで出した量を、大人の手のひら2枚分の広さに」です。まず炎症を抑え、その後は保湿を続けながら、皮膚の状態に応じて薬の強さ・量・塗る回数を調整します。
かぜのとき、抗生物質(抗菌薬)は出してもらえないのですか?個別Q&A
かぜの原因のほとんどはウイルスで、抗菌薬は細菌に効く薬のため、ウイルスによるかぜには効果がありません。効果がないだけでなく、不必要に使うと、下痢などの副作用や、薬が効かない細菌(耐性菌)を増やす原因になり、本当に必要なときに抗菌薬が効かなくなるおそれがあります。溶連菌や中耳炎、肺炎など細菌の関与が疑われるときには、診察のうえで必要な抗菌薬を処方します。
処方された薬の保管方法と、使える期限を教えてください。
保管方法と使える期限は、薬の種類や、調剤時にほかの薬と混ぜたかどうかによって異なります。シロップ・粉薬・座薬とも、薬袋や容器に書かれた指示を優先してください。シロップをすべて冷蔵する、粉薬なら数か月使える、と一律には決められません。直射日光・高温・湿気を避け、お子さんの手の届かない場所に保管します。処方時の症状に合わせた薬ですので、残りを次の病気に自己判断で使わないでください。保管方法、開封後の期限、残薬の処分は調剤薬局へ確認してください。
点耳薬(耳の薬)の正しい使い方を教えてください。
①薬を手のひらで軽く温めます(冷たいままだと、めまいを起こすことがあるためです)。②お子さんを横向きに寝かせ、治療する耳を上にします。③医師・薬剤師に教わった方法で、指示された滴数を入れます。④指示された時間、治療する耳を上にして待ちます。起き上がると薬が流れ出ますが、あふれた分は耳の外側だけ拭き取ってください。嫌がって難しい場合は、お子さんに合う使い方を相談してください。
咳のときに出る貼り薬(テープ)は、どこに貼ればいいですか?
気管支拡張薬のテープ(ツロブテロールテープ)は、1日1回貼り替えて使います。かぶれを防ぐため、毎回貼る場所を少しずつ変えてください。お子さんが自分ではがしてしまう場合は、手の届きにくい背中がおすすめです。効果が出るまで数時間かかる、ゆっくり効くタイプの薬ですので、咳き込んだときに追加で貼っても即効性はありません。1日1枚を守ってください。
粉薬を何かに混ぜて飲ませたいです。混ぜてはいけないものはありますか?
代表例は、クラリスロマイシンなど一部の抗菌薬とオレンジジュース・スポーツドリンク・ヨーグルトの組み合わせで、酸性のものと混ざるとコーティングがはがれ、強烈な苦味が出てしまいます。バニラアイス・チョコアイス・練乳・ココアなどに混ぜる方法もありますが、薬によって相性が異なります。また、ミルクに混ぜるのは、ミルク嫌いになるおそれがあるため避けてください。混ぜたら食べ切れる量(ひと口分)に混ぜるのもコツです。お薬ごとの相性は、処方時にご説明しますので遠慮なくお尋ねください。
「食後」の薬ですが、食べてくれないときは飲ませられませんか?
食事がとれないときに飲めるかどうかは、薬によって異なります。「食後」は飲み忘れを防ぐ目安の場合もありますが、食事との関係が効果や副作用に影響する薬もあります。薬袋や説明書を確認し、食べられないときの指示がなければ当院または調剤薬局へご相談ください。赤ちゃんも、自己判断ですべての薬を授乳前に変えず、飲ませる時刻と間隔を確認してください。食事だけでなく水分もとれない、吐くことを繰り返す場合は、お子さんの状態についてもご相談ください。
塗り薬は、どのくらいの量をどの順番で塗ればいいですか?
塗り薬の量は種類と部位によって異なり、処方時の指示を優先します。軟膏・クリームでよく用いる目安は、大人の人差し指の先から第一関節まで出した量(約0.5g)で、大人の手のひら2枚分の面積に塗ります。ティッシュが軽く貼りつく程度のテカリが、適量のサインです。すり込む必要はなく、やさしく乗せて広げてください。保湿剤とステロイドを両方使う場合は、先に保湿剤を全体に塗り、その後、湿疹のある部分にだけステロイドを重ねる方法がありますが、順番も個別の指示に従ってください。量が少なすぎても多すぎても適切とは限りません。実際に使っている薬を持参し、塗る量を確認してください。
点鼻薬を嫌がります。正しいさし方とコツを教えてください。
コツは「鼻をかんで(吸って)からさす」ことと「上を向かせすぎない」ことです。手順は、①鼻水を軽くかむか吸ってあげる(鼻水の上からさしても流れてしまいます)②少しだけあごを引いた姿勢で、ノズルを鼻の穴に浅く入れ、外側(目じり側)に向けてスプレーする、③さした後は強く鼻をかまないことです。真上に向けてさすと、のどに流れて苦味を感じ、嫌がる原因になります。スプレー式と滴下式では使い方が異なるため、製剤の説明書に従ってください。嫌がって難しい場合は使い方を相談してください。毎日続けるタイプの点鼻薬は、効果が出るまで数日かかりますので、あきらめず続けてください。
家での吸入(ネブライザー)を嫌がって暴れます。何かいい方法はありますか?
嫌がるお子さんには、動画や絵本を見ながら行う、ぬいぐるみに先に試してみせる、お子さんにスイッチを押してもらうなど、落ち着いて取り組める工夫を試してください。マスクや吸入口の使い方は、機器の説明書と医療者の指示に従ってください。睡眠中の吸入や、マスクを顔から離した方法で十分な量を吸えるとは限りません。毎回大泣きして吸入を続けられない場合や、うまく吸えているか分からない場合は、使用中の機器やマスクを持参してご相談ください。お子さんに合う方法を一緒に確認します。
ジェネリック医薬品を勧められました。子どもに使っても大丈夫ですか?
ジェネリック(後発医薬品)は、先発品と同じ有効成分を同じ量含み、品質・有効性・安全性について審査を受けて承認された薬で、先発品より薬の価格が低く設定されています。自己負担は助成制度などによっても異なります。子どもの薬では、味やにおい、溶けやすさが先発品より飲みやすく改良されているものもあります。一方で、味の好みが合わずに飲まなくなるお子さんもいますので、その場合は薬局で先発品への変更を相談できます。「飲んでくれること」が何より大切ですので、合う・合わないがあれば遠慮なくお知らせください。
市販の子ども用かぜ薬やせき止めシロップを使ってもいいですか?
あまりおすすめはしていません。理由は、①市販の総合かぜ薬は複数の成分の組み合わせで、お子さんに不要な成分まで入ってしまう、②小児の咳や鼻水に対する効果は限定的と考えられている、③眠くなる成分で症状の変化が分かりにくくなることがある、ためです。使う場合は、対象年齢と用量を必ず守り、2〜3日使っても良くならなければ受診してください。受診時には、使った市販薬の名前や成分をお知らせください。処方薬との重複にも注意が必要です。
子どもに漢方薬は使えますか?飲みにくそうですが…
医師がお子さんの状態に合わせて選び、使うことがあります。お子さんによく使われる漢方薬には、吐き気に用いられる五苓散(ごれいさん)、おなかの調子を整える目的で用いる小建中湯(しょうけんちゅうとう)、病後の体力低下に用いる補中益気湯など、症状に応じて用いられるものがあります。飲ませ方のコツは、①少量のお湯で練ってペースト状にし、上あごや頬の内側に塗ってから水を飲ませる、②ココアやチョコアイスに混ぜる(漢方の風味をマスクしやすい組み合わせです)③チョコ味などの服薬ゼリーを使うことです。小建中湯のように甘くて飲みやすいものもあります。 漢方薬にも副作用や飲み合わせの問題がありますので、自己判断でほかの漢方薬を追加せず、使用中の薬をお知らせください。
抗生物質を飲み始めてから下痢をしています。やめたほうがいいですか?
抗菌薬の服用中に便がゆるくなることはありますが、薬の副作用か、ほかの原因かを確認する必要があります。軽い下痢でも、続く場合は当院または調剤薬局へご相談ください。水分をとり、おしりのかぶれをケアし、整腸剤が処方されていれば指示どおり使ってください。血便、激しい水のような下痢、強い腹痛、高熱、ぐったりする・水分がとれない場合は、次の服用をどうするかも含めて速やかに医療機関へ連絡し、受診してください。回数だけで重さを判断せず、お子さんの状態を優先します。
熱性けいれんを起こしたことがある子に、注意が必要な薬はありますか?
あります。眠くなるタイプの古い抗ヒスタミン薬(一部の鼻水止めやかゆみ止め、市販のかぜ薬にも含まれます)は、けいれんを起こしやすくする可能性が指摘されており、熱性けいれんの既往のあるお子さんの発熱時にはできるだけ避けるようにしています。当院では、既往をカルテに記録し、処方時に薬を選んで対応しますので、初診の際やお薬手帳で、けいれんの既往を必ずお知らせください。市販のかぜ薬を使う場合も、薬剤師にけいれんの既往を伝えて選んでもらってください。
座薬を2種類もらいました。同時に入れてもいいですか?順番はありますか?
同時には入れず、順番と間隔を守ってください。代表的な組み合わせでは、けいれん予防の坐薬(ジアゼパム)と解熱の坐薬(アセトアミノフェン)を使う場合、先にけいれん予防の坐薬を入れ、30分以上あけてから解熱の坐薬を入れます。逆の順番だと、けいれん予防の薬の吸収が悪くなるためです。吐き気止めの坐薬(ドンペリドン)と解熱剤の場合も、吐き気止めを先に、30分あけて解熱剤が基本です。処方時に順番をメモでお渡ししますが、組み合わせによって異なるため、迷ったときは薬の名前を確認して当院または調剤薬局へご相談ください。
シロップ薬の正しい量り方は?こぼしたり吐き出したりしたときは?
シロップは、薬袋の指示に従って容器を軽く振り、付属の計量カップや経口用のスポイトなどで1回分を量ってください。目盛りは目の高さで確認します。飲ませるときは、お子さんが起きて飲み込める状態で、頬の内側へ少しずつ入れ、飲み込んだことを確認してください。飲ませる前にこぼした場合は、残った量だけでなく、指示された1回分を正しく量り直します。飲ませた後にこぼれたり吐き出したりして、飲めた量が分からない場合は、自己判断で1回分を追加せず、当院または調剤薬局へ確認してください。
目薬・点鼻薬・点耳薬は、開封後いつまで使えますか?保管方法は?
開封後の使用期限は、薬の種類や容器によって異なります。容器の表示が未開封の期限であることもありますので、開封した日を記録し、薬袋・説明書や調剤薬局の指示を確認してください。直射日光・高温を避け、「要冷蔵」と指示された薬だけ冷蔵庫で保管します。容器の先をまつげ・鼻・耳などに触れさせず、使った後はふたを閉めてください。外見に変化がなくても期限を延長せず、以前の残りを別の症状に自己判断で使うのは避けてください。
「坐薬を3分の2本」と指示されました。上手な切り方はありますか?
包装(パッケージ)から出さずに、袋の上から清潔なハサミやカッターで斜めに切るのがコツです。手順は、①坐薬を袋のまま用意する、②指示の分量になるよう、とがった先端側が残るように斜めに切ります(肛門に入れるのは、このとがった側です)。切り落とした太いほうは使わずに捨ててください。③切り口が室温で少し柔らかくなってから挿入すると入りやすくなります。冷蔵庫で保管するタイプは、切る直前に出すと硬くて切りやすいです。分量や切り方に迷ったら、薬局や当院にお気軽にお尋ねください。
アレルギーの薬(抗ヒスタミン薬)で眠くなりませんか?勉強への影響が心配です。
抗ヒスタミン薬の眠気は、薬の種類やお子さんによって異なります。第二世代は第一世代より眠気が少ないものが多いですが、眠くならないとは限りません。鼻づまり自体でも睡眠や日中の集中力に影響することがあるため、症状と副作用の両方をみながら薬を選びます。眠気、授業への影響、飲みにくさがあればお知らせください。薬の種類や服用時刻を調整できる場合がありますので、自己判断で量を変えずご相談ください。
処方された薬と、家にある市販薬を一緒に飲ませてもいいですか?
自己判断での併用はおすすめしません。特に市販の総合かぜ薬は、解熱剤・咳止め・鼻水止めなど複数の成分の詰め合わせのため、処方薬と成分が重複して過量になる危険があります(例として、処方されたアセトアミノフェンの解熱剤と、同じアセトアミノフェンを含む市販かぜ薬の併用があります)。原則として、処方薬が出ている間は市販薬を止め、症状が続く・つらい場合は追加処方をご相談ください。どうしても併用したい場合は、市販薬の箱・説明書を持って、薬局または当院でご確認いただければ、成分の重複や飲み合わせを確認します。
塗り薬のチューブは、いつまで使えますか?きょうだいで共用してもいいですか?
開封後に使える期間は薬の種類と保管状態で異なります。薬袋や容器の表示を確認し、不明な場合は調剤薬局へご相談ください。変色・分離・においの変化がある場合は使わないでください。容器の先を患部などに直接触れさせず、清潔に扱います。医師から処方された薬は、保湿剤も含めて処方された本人に使用し、きょうだいで共用しないでください。同じような発疹でも原因が違うことがあり、適した薬・強さ・量も部位や状態によって異なります。別のお子さんの症状には、それぞれ診察・相談を受けてください。
薬を飲ませ忘れました。次のときに2回分まとめて飲ませてもいいですか?
2回分を一度に飲ませないでください。飲み忘れた分をいつ飲ませるか、次の服用までどのくらいあけるかは、薬の種類と服用回数によって異なります。薬袋や説明書に飲み忘れ時の指示があれば、それに従ってください。一般には、次の服用時間が近ければ忘れた分を飛ばしますが、判断できない場合は当院または調剤薬局へご確認ください。抗菌薬など治療期間が決められている薬は、残った分をどうするかもあわせて相談してください。
錠剤やカプセルは、何歳ごろから飲めるようになりますか?練習方法はありますか?
錠剤やカプセルを飲めるようになる時期には個人差があり、年齢だけでは判断できません。粉薬より錠剤のほうが飲みやすいお子さんもいます。まず医師・薬剤師へ、薬の大きさや剤形がお子さんに合うか相談してください。練習する場合は、年齢や飲み込む力に合った方法を教わり、大人がそばで見守って、座った姿勢で少量ずつ水を飲むところから落ち着いて進めます。嫌がる・むせる場合は無理をせず、お子さんのペースを尊重してください。難しい場合は粉薬や液体などへ変更できる薬もあります。錠剤を砕く、カプセルを開けることも自己判断では行わず確認してください。
薬の保管で気をつけることはありますか?余った薬はどうすればいいですか?
保管の基本は、①直射日光・高温多湿を避ける(洗面所や車内は避けてください)②「要冷蔵」と指示された薬(一部のシロップ・目薬など)だけ冷蔵庫へ、③何よりも、お子さんの手が届かず、目にもつきにくい高い場所へ保管することです。ご家庭の薬も誤飲事故の原因になるため、保管場所に注意してください。余った薬については、症状に応じて処方された薬(特に抗菌薬)を、後日、別の機会に自己判断で使い回すのは避けてください。解熱剤の残りの扱いについては、別項(残った薬の再使用)をご覧ください。症状が同じに見えても原因や体重が違えば適切な薬・量は変わります。使用期限切れや不要な薬は処分し、処分方法に迷えば薬局にご相談ください。
喘息の吸入ステロイドを長く使うと、身長の伸びや成長に影響しませんか?
吸入ステロイドは気道の炎症を抑え、喘息発作を予防する薬です。飲み薬や注射に比べて少量を気道へ届けられますが、全身への影響がないわけではありません。長期使用では身長の伸びへの影響などにも注意が必要です。一方、喘息が十分に治療されず発作を繰り返すことも、睡眠・運動・生活に影響します。効果と副作用をみながら必要な量を選び、成長や喘息の状態を診察で確認していきます。心配な場合は自己判断で中止せずご相談ください。吸入後のうがいなども、年齢や機器に応じた指示に従ってください。
以前と違う抗生物質(抗菌薬)が出ました。前と同じ薬ではだめなのですか?
抗菌薬は「どんな菌に効くか」が種類ごとに異なり病気によって使い分けるため、病気やそのときの状態によって前回と違う薬になることがあります。たとえば中耳炎・溶連菌・とびひ・マイコプラズマではそれぞれ効きやすい抗菌薬が違います。また、同じ病気でも地域で効きにくい菌が増えている場合や以前その薬で効きが悪かった場合はあえて種類を変えます。「よく効いた前の薬がいい」というお気持ちは分かりますが、菌に合わない薬を使うのは効かないだけでなく耐性菌を生む原因にもなります。処方の意図をご説明しますので、疑問があれば遠慮なくお尋ねください。
処方された整腸剤は、ヨーグルトで代用できますか?
完全な代用はおすすめしません。整腸剤とヨーグルトは、どちらも「善玉菌でおなかの環境を整える」点では似ていますが、含まれる菌の種類・数・胃酸への強さが異なります。整腸剤も種類により性質が異なり、抗菌薬と一緒に使う場合には、その影響を受けにくい製剤を選ぶこともあります。ヨーグルトは、食品としてとるものですが、下痢の治療としての効果は限定的です。整腸剤を飲んだうえで、食べられるならヨーグルトを補助的に足す、という位置づけがよいでしょう。牛乳アレルギーのあるお子さんのヨーグルトはご注意ください。
貧血で鉄剤が出ました。お茶で飲むと吸収されないと聞きましたが本当ですか?黒い便が出ます。
鉄剤で便が黒くなることはあります。ただし、黒い便をすべて薬の影響とは判断できません。腹痛、ぐったりするなどの症状がある場合や、いつもと違う便が続く場合は相談してください。お茶については、以前は「お茶のタンニンが鉄の吸収を妨げる」とされましたが、通常の食事で飲む程度のお茶なら、治療に影響するほどではないことが分かってきました。ですので、神経質にお茶を避ける必要はありません。むしろ大切なのは、①指示された期間しっかり飲み切ること(貧血の数値が戻っても、体の貯金(貯蔵鉄)を満たすため、数か月続けます)②果物などのビタミンCを含む食品と一緒にとると、吸収されやすくなることです。胃がむかつく場合は、服用時刻や方法を医師・薬剤師に相談してください。
薬を飲み始めてから発疹が出ました。薬のアレルギー(薬疹)でしょうか?やめるべきですか?
発疹の原因は薬だけでなく感染症などの場合もあるため、薬疹かどうかの評価が必要です。ただし、疑わしい薬をそのまま飲み続けてよいとも判断できません。次の服用前に当院または調剤薬局へ速やかに連絡し、薬の名前、飲み始めた日、発疹が出た時刻、写真などをお伝えください。発疹が急速に全身へ広がる、唇・口・目がただれる、高熱、ぐったりする場合は、重い薬疹も考えられるため直ちに受診してください。呼吸が苦しい、意識がおかしい場合は119番です。原因薬が確認できたら、お薬手帳などに記録して今後の診療時に伝えてください。
「頓服(とんぷく)」と書かれた薬は、どう使えばいいのですか?
頓服とは、「決まった時間に毎日飲む薬」ではなく、「症状が出たとき・必要なときにだけ、その都度飲む薬」という意味です。解熱剤・鎮痛剤などが代表です。けいれん予防薬などには別の使用条件があるため、それぞれの指示を確認してください。使い方のポイントは、①「〇時間以上あけて」という間隔の指示を必ず守る②1日に使える回数の上限を守る、③症状がなければ使用しなくてよいことです。「熱が下がったら飲まなくていいの?」というご質問をよくいただきますが、そのとおりで、頓服は症状がなくなれば中止して構いません。毎日決まって飲む薬(定時薬)との違いを、処方時にご確認いただくと安心です。
前にもらった解熱剤や抗生物質が残っています。同じような症状のときに使ってもいいですか?
解熱剤(アセトアミノフェンの坐薬・シロップ)は、前回の処方から体重が大きく変わっておらず、使用期限内で保管状態がよい場合に限り、次の発熱時に使えることがあります。使ってよいかどうかは処方時に個別にお伝えしますので、判断に迷う場合は当院または薬局へご確認ください。一方、抗生物質(抗菌薬)の残りを、自己判断で別の機会に使うのは絶対に避けてください。同じような症状でも原因や適切な薬は異なり、抗菌薬が不要な病気もあります。抗菌薬は指示された量と期間を守り、残りが出た場合は、理由と処分方法を当院または調剤薬局へご相談ください。判断に迷えば受診してください。
シロップの薬が余りました。冷蔵庫で保存していれば次に使えますか?
原則として余ったシロップ薬の使い回しはおすすめしません。理由が2つあります。①薬の保存性の問題——シロップ薬は成分によって異なりますが、開封後・混合後は品質が変化しやすく、指示の期間を過ぎたものは効果が落ちたり変質したりすることがあります(外見が変わらなくても)②適切さの問題——前回の症状に出された薬が今回の症状に、そのまま合うとは限りません。特に抗菌薬のシロップは今回の病気の原因菌に効くとは限らず、自己判断で使うのは避けてください。例外として、解熱剤のシロップ(アセトアミノフェン)は、体重が大きく変わっておらず用法・用量が同じで、使用期限内であれば、次回の発熱時に使っていただけることがあります。判断に迷う場合はご確認ください。薬の種類が不明な場合は薬局や当院にご相談ください。
粉薬をどうしても嫌がって飲みません。うまく飲ませる方法はありますか?
粉薬を飲ませるコツをお伝えします。混ぜてよいものと混ぜないほうがよいものがあるので、まず薬の種類を確認してください(抗菌薬の一部はジュースと混ぜると苦みが増すことがあります)。混ぜておすすめなのは、①少量のアイスクリーム(バニラ)・チョコレートクリーム——苦みを消すのに効果的、②水少量でペースト状にして頬の内側に塗り、その後水を飲ませる——まとめて飲み込めます。③ゼリータイプのオブラート——薬を包んで飲み込みやすくします。混ぜないほうがいいのは主食(ご飯・ミルクなど)——食べきれなかった場合、薬が全量入らないためです。また「はちみつ」は1歳未満は禁忌です。どうしても飲めない場合は剤形の変更(シロップ・錠剤)が可能な薬もありますので、処方時にご相談ください。
漢方薬を子どもに使うことはありますか?どんなときに使うのですか?
はい、小児科の診療でも漢方薬を使うことがあります。代表的な使い方をご紹介します。①小建中湯——体が細く疲れやすい子の慢性の腹痛・夜尿症など、②麻黄湯——かぜのひきはじめなど、③五苓散——吐き気・嘔吐・頭痛、④補中益気湯——病後の体力低下、⑤抑肝散——かんしゃく・寝つきの悪さ、などです。漢方薬は「体質に合わせて使う」という考え方で、同じ症状でも体のタイプによって選ぶ薬が変わります。「副作用がないから安全」とは言えず、体質に合わない場合は効果がなかったり副作用が出たりすることがあります。「漢方薬を使ってみたい」という場合はご相談ください。
解熱剤の坐薬と飲み薬はどう使い分ければいいですか?どちらが効きますか?
同じアセトアミノフェンの解熱剤であれば、座薬も飲み薬も熱によるつらさを和らげる目的で使います。飲み込める状態なら飲み薬、吐いて飲めない・飲み薬を強く嫌がる場合には座薬が選択肢になります。気持ちよく眠れているお子さんに、熱の数字だけを理由に薬を使う必要はありません。意識がはっきりしない場合は、無理に飲ませず緊急の受診判断をしてください。座薬と飲み薬は別々の薬として数えず、同じ成分の重複投与に注意します。使う量、次までの間隔、1日の上限は処方時の指示を守ってください。2種類が手元にあり判断に迷う場合は、薬の名前を確認してご相談ください。
保湿剤とステロイドの塗り薬を両方もらいました。どちらを先に塗ればいいですか?
順番は処方時の指示を優先してください。方法の一例は、①保湿剤を全体にたっぷり塗る、②少し時間をおいてなじませる、③ステロイドを赤みや湿疹のある部分へ塗ることです。ステロイドは医師の指示した「必要な部分だけ」にしっかり塗り、保湿剤は赤い部分も含め全体に惜しまずたっぷり塗ってください。塗る量の目安は、保湿剤は「テカって見えるくらい」、ステロイドは「チューブから出して人差し指の先端から第一関節まで(FTU:約0.5g)が手のひら2枚分の面積」です。
抗アレルギー薬(かゆみ止め・花粉症の薬)を長く飲み続けても大丈夫ですか?眠くなりますか?
抗アレルギー薬には「眠くなりやすい第1世代」と「眠くなりにくい第2世代」があります。アレルギー性鼻炎・じんましん・アトピーなどで長期に使うことが多いのは第2世代(フェキソフェナジン・セチリジン・ロラタジンなど)で、第一世代より眠気が少ないものが多いですが、薬やお子さんによって眠気などの副作用が出ることがあります。花粉症ではシーズン中の連続使用、アトピーやじんましんでは数か月単位の継続が必要になることもあります。「ずっと飲むと効かなくなるのでは」という疑問をよくいただきますが、効き方が変わったり症状が続いたりする場合は、薬の量を増やさず、病状と処方を見直すために相談してください。第1世代(クロルフェニラミン、ヒドロキシジンなど古いタイプ)は眠気が強く出ることがあり、学業への影響を考えると注意が必要です。薬の種類について不明な点は処方時にご確認ください。
抗生物質(抗菌薬)を飲んでいたらよくなりました。残りを飲み切る必要はありますか?
症状がよくなっただけで自己判断で中断せず、処方時に指示された量と期間を守ってください。病気や抗菌薬によって必要な期間は異なり、診察で変更されることもあります。溶連菌感染症では、適切な抗菌薬治療は症状の改善、周囲への感染の減少、リウマチ熱の予防につながります。一方、溶連菌感染後の腎炎まで確実に予防できるとはいえません。副作用が疑われる場合や、飲み忘れ・残薬がある場合は、次の服用方法も含めて当院または調剤薬局へご相談ください。残りを次の病気に自己判断で使うのは避けてください。
市販の子ども用の風邪薬は使っていいですか?処方薬と何が違うのですか?
使用前に製品の対象年齢・成分・用量を確認し、不明な場合は薬剤師に相談してください。市販の子ども用かぜ薬の多くは複数の症状に対応する成分を組み合わせた「総合感冒薬」です。処方薬との主な違いは、①成分と量——処方薬はその子の症状・年齢・体重に合わせて選ばれます。市販薬は製品ごとに対象年齢・用量が決められています。②市販薬を選ぶ際は、コデイン含有でないことを確認してください(12歳未満へのコデインは禁忌です)③解熱剤を含む市販薬と処方の解熱剤を同時に使うと過剰摂取になる危険があります。市販薬が効かない・症状が3日以上続く・高熱・呼吸が苦しい場合は受診してください。
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本文確認:2026-09-07 / 表示調整:2026-09-15