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熱が何度になったら座薬(解熱剤)を使っていいですか?個別Q&A
目安は38.5℃以上で、つらそうにしているときです。解熱剤は病気そのものを治す薬ではなく、一時的に熱を下げて体を楽にするための薬です。38.5℃以上でも、水分がとれて眠れているようであれば無理に使う必要はありません。逆に38℃前後でも、ぐったりして眠れない・飲めないときは使ってかまいません。処方されたアセトアミノフェンは、1回量と1日の上限を守り、次の使用まで6時間以上あけてください。ぐったりして反応が乏しい、水分がとれない、呼吸が苦しそうな場合や、生後3か月未満で38℃以上の場合は、解熱剤だけで様子をみず受診してください。
解熱剤を使っても熱が下がりません。大丈夫でしょうか?個別Q&A
解熱剤で熱が下がる程度には個人差があり、平熱まで下がらないことも少なくありません。熱の高さよりも、水分がとれているか・眠れているか・呼吸が苦しくないか、が重要です。ぐったりして水分がとれない、呼吸が苦しそう、顔色が悪いといった様子があれば受診してください。
高い熱が続くと頭(脳)に影響しませんか?
風邪などの感染症による発熱で41℃程度までの熱が出ても、熱そのもので脳に障害が残ることは基本的にありません。脳への影響が心配されるのは脳炎・脳症や髄膜炎といった特別な病気の場合で、その際は意識がおかしい・けいれんが続くなど、熱以外のサインが出ます。呼びかけへの反応がいつもと明らかに違うときはすぐ受診してください。
熱はどこを冷やせばいいですか?おでこの冷却シートは効きますか?
冷やす目的は、病気を治すことではなく、お子さんのつらさを和らげることです。本人が心地よく感じるなら、保冷剤などをタオルで包み、首すじ・わきの下・足のつけ根などを冷やしてもかまいません。おでこの冷却シートは体温を下げる治療の代わりにはなりません。冷却用品がずれて口や鼻をふさがないよう注意し、嫌がるときは無理に使わないでください。寒がって震えている間は冷やさず、衣服や寝具で調整してください。
熱があるとき、お風呂に入れてもいいですか?
熱があっても、機嫌がよく元気であれば短時間の入浴やシャワーはかまいません。汗を流すことでさっぱりと過ごせます。ぐったりしている、寒気で震えているといったときは控えて、温かいタオルで体を拭く程度にしてください。入浴後は湯冷めしないよう早めに休ませましょう。
発熱は何日くらい様子をみていいですか?受診の目安は?個別Q&A
目安として、発熱が3日(72時間)以上続く場合は一度受診してください。それより前でも、①水分がとれない、②おしっこが半日以上出ない、③呼吸が苦しそう、④ぐったりして視線が合わない、⑤けいれんした、のいずれかがあればすぐに受診が必要です。生後3か月未満の赤ちゃんの38℃以上の発熱は、時間を問わずすぐ受診してください。
生後3か月の赤ちゃんが38℃の熱を出しました。どうすればいいですか?個別Q&A
生後3か月ごろまでの赤ちゃんの38℃以上の発熱は、重い細菌感染症が隠れていることがあるため、様子をみずに必ず受診してください。夜間や休日であれば、夜間救急やこども医療電話相談(#8000)を利用してください。ミルクの飲みが悪い、ぐったりしているといった場合は特に急いでください。
解熱剤の座薬と飲み薬は、どちらがよく効きますか?
有効成分(アセトアミノフェン)が同じであれば、効果に大きな差はありません。吐き気があって飲めないときは座薬、座薬を嫌がるお子さんには飲み薬、と使い分けていただくのがおすすめです。座薬と飲み薬を続けて使うと量が重なってしまうため、切り替えるときも6時間以上あけてください。
座薬を入れたのに、うんちと一緒に出てきてしまいました。もう一度入れていいですか?
入れてすぐに、溶けずに形が残ったまま出てきた場合は、処方された1回量を入れ直すことがあります。一部でも溶けている、入れてから時間がたっている、どの程度出たか分からない場合は、薬が吸収されている可能性があるため追加しないでください。薬の種類や処方量によって判断が異なりますので、迷うときは医療機関や薬剤師へご相談ください。
夜になると熱が上がるのはなぜですか?昼は元気なのに心配です。
体温にはもともと夕方から夜にかけて高くなるリズムがあり、病気のときはその差がより大きく出ます。昼に下がって夜に上がるのを繰り返すのは、多くの感染症でみられる自然な経過です。朝に下がったからと登園させると夜にぶり返すこともあるため、丸1日熱が出ない状態を確認してから復帰するのがおすすめです。
熱が40℃近くあります。熱が高いほど重い病気なのでしょうか?
熱の高さだけでは、病気の重さは判断できません。高熱でも比較的元気なことがある一方、37℃台でもぐったりしている場合は注意が必要です。機嫌・顔色・水分がとれるか・呼吸・呼びかけへの反応を観察してください。水分がとれない、反応が乏しい、呼吸が苦しそうな場合は、熱の数字にかかわらず受診してください。生後3か月未満で38℃以上の場合は、元気そうに見えてもすぐに受診してください。
熱が出たら、すぐに受診して原因を調べてもらったほうがいいですか?
発熱から数時間の時点では、検査をしても原因がはっきりしないことが多いのが実際です。熱が出て1〜2日たつと症状が出そろい、正確な診断がつきやすくなります。緊急のサイン(生後3か月未満の発熱、ぐったりしている、呼吸がおかしい、水分がとれない等)がなければ、多くの場合は、診療時間内の受診で対応できます。判断に迷うときは #8000 または当院へご相談ください。
熱の出はじめに寒がってふるえています。温める?冷やす?
寒気やふるえがあるときは熱が上がっている途中ですので、布団や衣服で全身を温めてあげてください。その後、熱が上がりきって顔が赤くなり暑がるようになったら、今度は薄着にして、首すじ・わきの下・足のつけ根など太い血管の通る場所を冷やすと楽になります。汗をかいたら、ぬるま湯で絞ったタオルで体を拭き、こまめに着替えさせてください。小さいお子さんは暖めすぎにもご注意ください。
熱があるとき、食事や母乳・ミルクは無理にでも与えたほうがいいですか?
水分の補給は大切ですが、食事は、欲しがらないときに無理に食べさせる必要はありません。母乳・ミルクや飲める水分は、少量ずつこまめに与えてください。食事が少なくても水分がとれ、尿が出ていれば様子をみられることがありますが、哺乳量の低下や水分不足には注意が必要です。与えるときは、おかゆやすりおろした果物など、消化のよいものにしてください。水分は湯ざまし・麦茶・子ども用のイオン飲料などを少量ずつこまめに与えてください。おしっこが半日出ない、水分を受けつけない場合は受診が必要です。
夜に熱が出ました。朝まで待たずに救急を受診すべきでしょうか?個別Q&A
次のすべてが当てはまれば——・水分や食事がとれる ・あやせば笑う、機嫌が悪くない ・夜眠れる ・熱以外に重い症状がない ・おしっこの回数が減っていない——多くの場合、通常の診療時間内に相談できます。一方、次のいずれかに当てはまる場合は早めの受診が必要です。・生後3か月未満の高熱 ・顔色が悪くぐったりしている ・呼吸の様子がおかしい ・水分を受けつけない ・嘔吐や下痢を繰り返してぐったりしている。迷うときは#8000にご相談ください。
うちの子は平熱が高め(低め)です。何度からが発熱ですか?
一般には37.5℃以上を発熱とすることが多いですが、お子さんの平熱には個人差があります。目安として、ふだんの平熱より1℃以上高ければ発熱と考えてよいでしょう。元気な日に、朝・昼・夕方の体温を数日測っておくと、お子さんの平熱のリズムが分かり、いざというときの判断に役立ちます。体温は夕方に高く朝に低いという1日のリズムがあることも知っておくと安心です。
体温の正しい測り方を教えてください。耳やおでこで測る体温計は正確ですか?
基本は、わきの下の汗を拭いてから、体温計の先端をわきのくぼみの中央に当て、腕を軽く押さえて測ります。食後・入浴後・運動後・泣いた直後は体温が上がるため、30分ほどあけてから測ってください。耳式やおでこ(非接触)の体温計は手軽ですが、測り方によって誤差が出やすいため、高め・低めに出たときは、わきの下で測り直して確認することをおすすめします。受診の際は「いつ・何度だったか」のメモがあると助かります。
解熱剤で熱を下げると、病気の治りが遅くなりませんか?
解熱剤を適切に使っても、病気の治るまでの期間に大きな差はないことが分かっています。解熱剤の目的は病気を治すことではなく、熱によるつらさを一時的に和らげて、水分をとったり眠ったりしやすくすることです。高熱でも本人が元気なら使う必要はなく、逆につらそうなら我慢させずに使ってあげてください。「つらさを楽にする薬」と考えていただくのがちょうどよいです。
いったん熱が下がったのに、また上がってきました。受診すべきですか?個別Q&A
インフルエンザなどでは、一度下がった熱が再び上がる「二峰性発熱」という経過をとることがあり、これ自体は病気の自然な経過のこともあります。ただし、解熱して丸1日以上たってからの再発熱は、中耳炎や肺炎などの合併症、別の感染症の可能性もあるため、受診をおすすめします。特に、耳を痛がる・咳がひどくなった・ぐったりしている・発疹が出た、といった新しい症状をともなう場合は早めにご来院ください。
大人用の解熱鎮痛薬や市販のイブプロフェンを、子どもに使ってもいいですか?
大人用の解熱鎮痛薬を、量を減らして子どもに流用しないでください。子どもの発熱では、年齢・体重や病状に合ったアセトアミノフェン製剤が一般に用いられますが、処方薬は処方時の指示、市販薬はその製品の対象年齢・用量を守って使います。
国内の市販のイブプロフェン製剤やロキソプロフェン製剤には、15歳未満は服用しないとされているものがあります。「半分ならよい」「同じ成分なら子どもにも使える」と判断しないでください。医師が個別の病気に対して処方する薬の使い方と、市販薬の自己使用も別です。
インフルエンザや水ぼうそうが疑われるとき、脱水があるとき、持病や薬のアレルギーがあるときは、自己判断で解熱鎮痛薬を追加・変更しないでください。かぜ薬にも同じ解熱成分が含まれることがあるため、重複にも注意します。すでに対象年齢外の薬を飲ませた場合は、薬の名前・量・飲んだ時刻を伝えて医師や薬剤師へ相談してください。
高熱なのに手足が冷たいです。大丈夫でしょうか?
熱がまだ上がっている途中のサインです。体は熱を上げるために手足の血管を縮めるので、体の中心は熱いのに手足は冷たくなります。この段階では寒気を感じていることが多いため、温めてあげてください。やがて手足まで熱くなったら「上がりきった」合図で、今度は薄着にして涼しくしてあげます。手足が冷たいこと自体は心配なサインではありませんが、顔色が悪くぐったりしている場合は受診してください。
熱が5日以上続いています。ただの風邪でしょうか?個別Q&A
5日以上続く発熱は、一度しっかり診察を受けていただきたいサインです。風邪が長引いているだけのこともありますが、肺炎や尿路感染症、川崎病(血管に炎症が起こる病気で、心臓の血管に後遺症を残すことがあります)など、治療が必要な病気が隠れていることがあります。特に、目の充血・唇が赤くガサガサ・体の発疹・手足のむくみ・首のリンパ節の腫れをともなう場合は、川崎病の可能性があるため早めに受診してください。すでに一度受診していても、熱が5日続いた時点で再診をお願いします。
保育園から「37.5℃でお迎え」と言われます。元気なのに帰らないといけませんか?
多くの保育園では、「保育所における感染症対策ガイドライン」(こども家庭庁)などを参考に「37.5℃」をお迎えの目安にしています。集団生活では、他のお子さんへの感染を防ぐことと、体調が急に変わりやすい乳幼児を安全にお預かりすることの両面から、一律の基準が必要という事情があります。医学的には熱の数字だけで重症度は決まりませんが、園の基準はルールとしてご協力ください。お迎え後の様子で受診の必要性を判断されるとよいでしょう。判断に迷えば当院にご相談ください。
高熱でうわごとを言ったり、おびえて泣いたりします。大丈夫でしょうか?個別Q&A
高熱のときに、一時的につじつまの合わないことを言う・見えないものを見ておびえる・家族が分からなくなる、といった状態を「熱せん妄」といいます。数分から数十分で元に戻り、本人は覚えていないことが多く、元の状態に戻ることもあります。危険なものを遠ざけて、落ち着いて付き添ってあげてください。ただし、長時間続く・呼びかけへの反応がおかしいまま戻らない・けいれんをともなう場合は、脳炎・脳症など別の病気の可能性があるため、すぐに受診してください。
赤ちゃんの体温が高いのですが、着せすぎでも熱は上がりますか?
上がります。赤ちゃんは体温調節が未熟なため、厚着や布団のかけすぎ、暖房の効きすぎで体に熱がこもり、体温が上がることがあります(「うつ熱」と呼ばれます)。病気の発熱と区別するには、1枚脱がせて風通しをよくし、30分後に測り直してみてください。下がればうつ熱の可能性が高いです。服装は、大人と同じ枚数か1枚少ない程度を目安にしてください。手足ではなく、背中や首の後ろを触って汗ばんでいないかで暑さを確認してください。脱がせても高い場合は発熱として対応してください。
熱があり、首を痛がって動かしません。様子をみていいですか?
注意が必要な組み合わせです。発熱に加えて、首を前に曲げられない・曲げると強く痛がる・抱っこや揺れを嫌がる・強い頭痛や繰り返す嘔吐をともなう場合は、髄膜炎(脳を包む膜の感染症)の可能性があり、早急な受診が必要です。夜間でも救急を受診してください。一方、熱はなく寝違えのように一方向だけ痛がる場合や、のどの痛みで首の前を痛がる場合もあります。判断に迷うときは、様子をみずにご相談ください。
インフルエンザのとき、子どもが急に走り出すことがあると聞きました。どう気をつければいいですか?
インフルエンザにかかった小児・未成年では、急に走り出す・部屋から飛び出そうとする・意味不明な言動をとる、といった異常行動が報告されています。これは抗インフルエンザ薬の有無にかかわらず起こることが分かっており、発熱から少なくとも2日間は特に注意が必要です。対策として、①お子さんを一人にしない、②玄関や窓の施錠を確認する、③できるだけ1階で寝かせる(マンションではベランダに出にくい部屋に)をお願いします。
夜に熱が出て、家に解熱剤がありません。市販薬を使ってもいいですか?個別Q&A
成分表示に「アセトアミノフェン」のみと書かれた小児用の解熱薬であれば、年齢に応じた用量を守って使用して構いません(購入時は薬剤師・登録販売者に「アセトアミノフェン単剤のもの」とお伝えください)。複数の成分が入った総合かぜ薬は、眠気や量の調整の面からおすすめしません。ただし、市販薬はあくまで一晩のつなぎです。生後3か月未満の赤ちゃんには市販薬を使わず受診してください。翌日には受診し、体重に合った解熱剤の処方を受けておくと安心です。
解熱剤は、何時間あければまた使えますか?1日に何回まで使えますか?
アセトアミノフェンは、6時間以上あけて、1日3回までが一般的な目安です。体重や処方内容によって量・回数が異なりますので、処方時の指示または薬袋の記載を優先してください。大切なのは、「熱の数字を下げるため」ではなく「つらそうなときに楽にするため」に使うことで、38.5℃を超えていても、眠れていて水分がとれていれば使う必要はありません。解熱剤を使う回数が増えるほど熱が心配、という場合は、熱そのものより原因の再評価が必要ですので受診してください。
熱の記録は、どのようにつけておくと診察に役立ちますか?
「いつ・何度・解熱剤を使ったか」の3点が分かる記録が理想です。朝・昼・夕・夜など1日数回の体温と、解熱剤を使った時刻に印をつけておくと、熱のパターン(朝は下がるのか、ずっと高いのか、再び上がってきたのか)が一目で分かり、診断の大きな手がかりになります。紙のメモでも、スマホのメモや体温記録アプリでも構いません。あわせて、水分・食事・おしっこの回数、気になった症状(発疹・嘔吐など)が出た時刻もメモしていただくと、より正確に経過を把握できます。
高熱ですが眠っています。起こして解熱剤や水分を与えるべきですか?
呼吸や顔色が普段どおりで、声かけへの反応も保たれ、落ち着いて眠れているなら、解熱剤を使うためだけに起こす必要はありません。睡眠が回復を助けます。解熱剤は「つらくて眠れない・水分がとれない」ときに使うものですので、眠っている子を起こしてまで使う必要はありません。水分も、起きたタイミングでこまめに与えれば十分です。ただし、眠っているのか、ぐったりして反応が乏しいのかの区別は大切です。声かけや軽い刺激への反応がいつもと違う、顔色が悪い、呼吸が速く苦しそうな場合は、様子見をせず受診してください。
熱があるとき、エアコンは使っていいですか?部屋の温度はどうすればいいですか?
使ってください。発熱時こそ、快適な室温(夏は26〜28℃程度、冬は20〜22℃程度、湿度50〜60%)を保つことが大切です。「汗をかかせて治す」ために暑くするのは、脱水やうつ熱のもとになる誤解ですのでおやめください。風が直接体に当たらないよう風向きを調整し、寒気でふるえている間は1枚多く、熱が上がりきって暑がったら薄着に、と衣類と寝具で細かく調整するのがコツです。夏の熱中症予防の意味でも、エアコンは我慢せず使ってください。
「知恵熱」って本当にあるのですか?疲れや興奮で熱が出ることはありますか?
昔ながらの「知恵がつくころに出る熱」という意味での知恵熱は、実際には生後6か月ごろから増える突発性発疹などの感染症だったと考えられています。つまり、知恵の発達そのものが熱を出すわけではありません。一方で、強いストレスで体温が上がる「心因性発熱」は学童期以降のお子さんで実際にあり、行事の前などに37℃台の熱を繰り返すことがあります。ただし、これは他の病気を除外してはじめて考える診断です。繰り返す原因不明の熱は、自己判断せず一度ご相談ください。
「解熱後24時間たってから登園」とよく言われます。この24時間にはどんな意味がありますか?
2つの意味があります。1つ目は「本当に治ったかの確認」です。子どもの熱は一度下がってもぶり返すことが多く、24時間下がったままなら回復と判断できる、という経験的な目安です。2つ目は「感染力が下がるのを待つ」意味で、多くのかぜでは熱のある時期にウイルスの排出が多いためです。なお、解熱剤で一時的に下がっている時間はカウントしません(薬が切れれば上がる状態は解熱ではありません)。インフルエンザなど病気ごとに法令の基準がある場合はそちらが優先されます。園ごとのルールがある場合はご確認ください。
朝は平熱なのに、夕方になると熱が上がります。なぜですか?
体温には「朝は低く、夕方に高い」という1日のリズム(日内変動)があり、病気で発熱しているときはこの振れ幅が大きくなるため、「朝は下がって夕方また上がる」を数日繰り返すのは、かぜの自然な経過としてよくみられます。朝下がったからと登園させると夕方呼び出される、というパターンはこのためです。目安として、丸1日(朝も夕も)平熱で過ごせて初めて「解熱」とお考えください。なお、夕方の発熱パターンが1〜2週間以上続く場合は、かぜ以外の原因を調べる必要がありますので受診してください。
「熱があっても元気なら大丈夫」と言いますが、「元気」はどこで判断すればいいですか?
具体的な観察ポイントは4つです。①あやすと笑う・目が合う・好きな遊びに反応する(機嫌)②水分やおっぱいを自分から欲しがって飲める(飲み)③おしっこがいつも通り出ている(尿)④眠れていて、起きたときに視線が合う(睡眠と反応)。この4つがおおむね保たれていれば、熱が高くても慌てる必要はありません。逆に、熱がそれほど高くなくても、ぐったりして目が合わない・あやしても笑わない・水分を受けつけない・顔色が悪い場合は、数字にかかわらず受診してください。「熱の高さより、お子さんの様子」が判断の軸です。
解熱剤で熱が下がっている間なら、保育園に行かせてもいいですか?
おすすめできません。解熱剤で一時的に下がっているのは「熱を隠している」状態で、治ったわけではありません。薬が切れる数時間後には園で再び熱が上がり、お迎えの呼び出しになるうえ、本人は体力を消耗し、他のお子さんへの感染源にもなってしまいます。回復を早める意味でも、薬なしで平熱に戻るまで休ませてあげてください。病児保育の利用登録を、元気なうちにしておくのも備えになります。
発熱時の脱水のサインを教えてください。どうなったら点滴が必要ですか?個別Q&A
ご家庭で見るべき脱水のサインは、①おしっこの回数と量が明らかに減る(半日出ないのは要注意です)②唇や口の中が乾いている、③泣いても涙が少ない、④目がくぼんで見える・乳児では頭の前のやわらかい部分(大泉門)がくぼむ、⑤ぐったりして反応が鈍い状態です。①〜③が出始めたら、飲める水分を少量ずつ頻回に与えて立て直しを図ってください。それでも飲めない・吐いてしまう場合や、④⑤まで進んだ場合は、受診してください。「飲んだ量」より「おしっこが出ているか」が、足りているかを見るうえで重要な指標です。
熱性けいれんを防ぐために、解熱剤を早めに使ったほうがいいですか?個別Q&A
残念ながら、解熱剤を早めに・こまめに使っても、熱性けいれんを予防する効果は確認されていません(日本小児神経学会「熱性けいれん(熱性発作)診療ガイドライン」)。けいれんは「熱の上がり際」の急な変化で起こることが多く、解熱剤で数字を下げてもその引き金は防げないためです。ですから、けいれん予防を目的に解熱剤を使う必要はありません。一方で、「解熱剤を使うとけいれんしやすくなる」という逆の心配も不要で、つらそうなときに楽にする目的で通常どおり使って構いません。けいれん予防のための坐薬(ジアゼパム坐剤)が必要となるお子さんの条件については、診察時にご相談ください。
熱が下がれば、もう人にうつりませんか?
残念ながら「解熱=感染力ゼロ」ではありません。うつる期間は病気ごとに大きく異なり、たとえばインフルエンザは解熱後も2〜3日はウイルスが出ますし(そのため、発症後5日を経過し、かつ解熱後2日〈幼児は3日〉を経過するまでという出席停止基準があります)、胃腸炎のウイルスは症状が消えた後も数週間、便から排出されます。溶連菌は逆に、抗菌薬を飲み始めて24時間たてばほぼうつらなくなります。つまり「熱」は感染力の目安の一つにすぎません。登園基準が病気ごとに細かく決められているのはこのためで、診断がついた際に、その病気の「うつる期間」を個別にお伝えします。
氷枕や保冷剤で冷やすときの注意点はありますか?
安全のための注意点は3つです。①保冷剤や氷枕は必ずタオルで包み、皮膚に直接当てない(長時間の直接接触は凍傷のもとです)②乳児では、顔にずれて口や鼻をふさがない位置に固定し、嫌がる場合は無理に使わない、③冷やす場所は、首の付け根・わきの下・足の付け根など太い血管の通り道が効率的で、頭やおでこは気持ちよさが主な効果です。なお、冷やすこと自体に病気を治す力はなく、本人が心地よければ使う、嫌がればやめる、で構いません。寒気でふるえている時間帯は、冷やさず温めてあげてください。
高熱が続くと、頭(脳)に、影響が出たり、後遺症が残ったりしませんか?
ご心配は多くの保護者の方が抱くものですが、まず、大切な事実をお伝えします。かぜなどの感染症による発熱では、熱の高さそのものが脳に障害を残すことは通常ありません。40℃の熱も、体がウイルスと戦うための防御反応です(感染症による発熱では、体温は体の仕組みで一定以上に上がりにくく調整されています。ただし熱中症など体に熱がこもる状態では、体温が危険な高さまで上がることがあります)。ご心配される「後遺症」が問題になるのは熱そのものではなくその原因が髄膜炎や脳炎といった脳に炎症を起こす特定の重い病気の場合です。ですので、大切なのは熱の数字を必要以上に恐れることではなく①意識がおかしい(呼びかけへの反応が鈍い、視線が合わない)、②けいれんが長く続く・繰り返す、③強い頭痛と繰り返す嘔吐、といった脳の炎症を疑うサインに注意することです。これらがなければ高熱でもあわてず看病してあげてください。逆に、これらのサインがあれば数字に関わらず受診してください。
予防接種の後、熱が出ました。解熱剤を使ってもいいですか?受診は必要ですか?個別Q&A
予防接種後の発熱は、ワクチンへの反応としてみられることがあります。ただし、接種後という理由だけで他の病気を否定することはできません。四種・五種混合、肺炎球菌、MR、おたふくかぜなどの接種後にみられることがあります。発熱する時期はワクチンによって異なり、不活化ワクチンでは接種当日〜翌日、生ワクチンでは接種の1〜2週間後に出ることがあります。熱以外は元気で水分がとれていれば、まずは様子をみてください。高熱でつらそう、眠れない場合は、手元に処方されたアセトアミノフェンを指示どおり使用してかまいません。多くは1〜2日で自然に下がります。発熱が3日以上続く、強い咳・下痢・発疹など別の症状を伴う、ぐったりしている場合は、接種とは別の感染症が重なっている可能性もあるため受診してください。判断に迷う場合はご相談ください。
厚着や、暑い環境で、体温が上がる「こもり熱(うつ熱)」と、病気の熱は、どう違うのですか?
病気による発熱と、暑い環境による「こもり熱(うつ熱)」では、体温が上がる仕組みが異なります。病気による発熱は、体がウイルスなどと戦うために、脳が体温の設定を高くしている状態です。そのため、熱の上がり始めには寒気やふるえがみられます。一方、こもり熱は、体温の設定は正常でも、暑い環境・厚着・水分不足などによって体の熱を十分に逃がせない状態です。こもり熱では、涼しい場所へ移し、薄着にして水分を与えると、比較的早く体温が下がります。解熱剤は効果がありませんので、環境を整えて熱を逃がすことが大切です。特に赤ちゃんは体温調節が未熟で、着せすぎ・暖房・車内の暑さなどによってこもり熱になりやすいため注意してください。涼しくしても体温が下がらない、ぐったりする、水分がとれない場合は、熱中症または病気による発熱の可能性がありますので受診してください。
微熱(37℃台前半)が何日も続いています。何か病気でしょうか?
微熱が続くように見える場合は、まず体温を測る方法と時間帯を確認してください。体温には日内変動があり、夕方の37.2〜37.5℃は健康なお子さんでもみられることがあります。できれば毎朝、安静にした状態で同じ方法を使って測り、本当に毎日続いているかを確認してください。それでも37.5℃以上の体温が2週間以上続く場合は、かぜの回復途中、尿路感染症、特定の感染症、甲状腺の病気などを確認するため、尿検査や血液検査が必要になることがあります。受診してご相談ください。
熱が下がりました。いつからお風呂に入っていいですか?外出・登園はいつから?
お風呂は熱が下がってぐったりが取れ、本人が機嫌よく過ごしていれば、翌日からぬるめの短いシャワーから再開できます。外出・登園については、インフルエンザ・麻しん・水痘など、学校保健安全法で出席停止期間が定められている病気は、解熱だけでなく定められた日数の経過が必要です。溶連菌感染症のように、園・学校の判断や主治医の意見で登園時期を決める病気もあります。これらの指定がない病気(ふつうのかぜ・ウイルス性胃腸炎など)では、多くの園・学校が「解熱後24時間、元気に過ごせれば登園できる」としています。解熱剤で一時的に下がっているだけの状態は「解熱」とはカウントしません。その病気の登園再開の目安は診察時にお伝えしますので、ご確認ください。
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本文確認:2026-09-07 / 表示調整:2026-09-15