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食物アレルギーが心配です。離乳食はどう進めればいいですか?個別Q&A
アレルギー予防のために、離乳食の開始を必要以上に遅らせることは勧められていません。発達や体調に合わせて少量ずつ進めます。卵は生後5〜6か月ごろから、しっかり加熱した卵黄を耳かき1杯程度のごく少量から始めてください。新しい食品は「①平日の午前中に、②1種類ずつ、③少量から」が基本です(症状が出たときにすぐ受診できるためです)。湿疹のあるお子さんはアレルギーを起こしやすいため、まず肌の治療を整えることも大切です。
重い食物アレルギーの症状が出たら、どうすればいいですか?個別Q&A
①ゼーゼー・声がれ・犬が吠えるような咳、②繰り返す嘔吐や強い腹痛、③ぐったり・顔色不良、④意識がおかしい、はアナフィラキシーのサインです。アドレナリン自己注射薬を処方されている場合はためらわず使用し、救急車を呼んでください。「使うべきか迷う状況」は「使うべき状況」です。
アレルギーの血液検査をしてほしいのですが。個別Q&A
血液検査は可能ですが、検査の数値が陽性でも実際には食べられることが多く、逆に陰性でも症状が出ることがあります。つまり、検査だけでアレルギーの診断はできないのが実際のところです。当院では、実際に食べたときの症状の有無を大切な情報として、必要な場合に検査を組み合わせて判断します。食べられるものをむやみに除去しないためにも、まずは診察でご相談ください。
舌下免疫療法(スギ・ダニ)は、うちの子も受けられますか?個別Q&A
スギ花粉症またはダニによるアレルギー性鼻炎と診断された、おおむね5歳以上で、毎日の服薬と定期的な通院ができるお子さんが対象です。毎日1回、舌の下に薬を置く治療を3〜5年続けます。症状の軽減が期待される治療ですが、効果には個人差があります。開始直後に口の中のかゆみ・腫れ・違和感が出ることがあり、まれに強いアレルギー反応が起こることもあります。スギの場合、治療を始められるのは花粉が飛んでいない時期(おおむね6月〜11月)です。舌下免疫療法をご希望の方は診察の際にご相談ください。
スキンケア(保湿)が食物アレルギーの予防になると聞きました。本当ですか?個別Q&A
保湿は肌の乾燥を防ぐケアですが、保湿剤だけで食物アレルギーを予防できると断定することはできません。湿疹などで肌のバリアが傷むと、皮膚から食物の成分に感作されることがあります。乳児期のアトピー性皮膚炎に早くから治療介入した研究では、卵アレルギーなどが少なくなる結果が報告されています。これは、健康な肌に保湿剤を塗るだけの効果とは区別して考える必要があります。保湿を続けるとともに、湿疹があれば診察を受け、肌の状態に合う治療を行いましょう。
食物経口負荷試験とは何ですか?アレルギーの食品はずっと食べられないのですか?
食物経口負荷試験は、アレルギーが疑われる食品を、医師の管理のもとで少量から実際に食べて、症状が出るかどうかを確認する検査です。「本当にアレルギーなのか」「どのくらいの量まで食べられるのか」を確かめられます。子どもの食物アレルギーの多く(卵・牛乳・小麦)は、成長とともに食べられるようになるため、必要最小限の除去にとどめ、定期的に見直していくことが大切です。
アトピーの薬は、良くなったらやめて、また悪くなったら塗る、の繰り返しでいいですか?
良くなったらやめて、また悪くなったら塗る、の方法(リアクティブ療法)だと悪化を繰り返しやすいため、現在は「プロアクティブ療法」という進め方が主流です。見た目がきれいになっても、皮膚の下には炎症の火種が残っています。そこで、まずステロイドなどでしっかり炎症を鎮めたあと、すぐにやめるのではなく、週2回程度の定期的な塗布に切り替えて火種を抑え込み、保湿は毎日続けます。この方法のほうが、結果的に薬の総量を減らしながら良い状態を保ちやすいと報告されています(日本皮膚科学会「アトピー性皮膚炎診療ガイドライン」)。減らし方のペースは肌の状態をみながら調整しますので、自己判断で中断せず、定期的に受診してください。
牛乳アレルギーと言われました。ミルクはどうすればいいですか?豆乳で代用できますか?
牛乳アレルギーの赤ちゃんには、アレルギーの原因となるたんぱく質を細かく分解した治療用ミルク(加水分解乳)や、さらに分解したアミノ酸乳を、程度に応じて使います(製品の選択は診察のうえでご案内します)。市販の豆乳は乳児用ミルクの代わりとなる栄養組成ではありません。一方、通常の乳児用液状ミルクは栄養面とは別に、牛乳由来のたんぱく質を含むため、牛乳アレルギー用ミルクの代わりにはできません。また、カルシウムなどの栄養が不足しないよう、除去の程度と食事は必ず医師・栄養士の管理のもとで行ってください。牛乳アレルギーの多くは成長とともに食べられるようになるため、定期的な見直しも大切です。
食品のアレルギー表示は、どこを見ればいいですか?外食で気をつけることは?
容器包装された加工食品では、卵・乳・小麦・そば・落花生・えび・かに・くるみ・カシューナッツの9品目が表示義務の対象(特定原材料)です。カシューナッツは2026年4月1日に追加され、2028年3月31日まで経過措置があるため、表示がまだ切り替わっていない製品にも注意してください。原材料ごとの表示や「一部に○○を含む」という一括表示を、購入のたびに確認します。表示義務の対象以外にもアレルギーの原因になる食品はあります。店頭での量り売りや外食には、容器包装された加工食品と同じ表示義務はありません。外食では原因食物を伝え、原材料や調理時の混入について確認し、分からない場合は食べるのを避けてください。園やお子さんを預ける方とも情報を共有しましょう。
保育園から「生活管理指導表」を出すよう言われました。何の書類ですか?
学校生活管理指導表(アレルギー疾患用)/保育所におけるアレルギー疾患生活管理指導表は、食物アレルギーやぜんそくなどのあるお子さんが、園・学校で安全に生活するために、医師が「何を、どのレベルで除去するか」「緊急時にどうするか」を記載する公式な書類です。園での給食対応(除去食・代替食)は、この書類に基づいて行われます。当院で記載に対応していますので、園から受け取った用紙をお持ちのうえ受診してください。記載には、直近のアレルギーの状態の確認が必要です。原則として毎年更新が必要ですので、進級の時期はお早めにご相談ください。
ダニ・ハウスダストのアレルギーがあります。家でできる対策を教えてください。
家庭で取り組める対策を、寝具と部屋に分けてご紹介します。①寝具に防ダニカバーをかける、②シーツ・カバーを週1回洗濯、③布団に週1回掃除機をかける(片面1分が目安)か、布団乾燥機の後に掃除機などを行ってください。次に部屋の対策として、④床の掃除機がけをこまめに(フローリングは拭き掃除も有効)⑤湿度を60%以下に保つ(ダニは高温多湿を好みます)⑥布製のソファ、ぬいぐるみ、カーペットをできる範囲で減らすことです。ぬいぐるみは洗えるものを選び、定期的に洗濯してください。寝具対策によって症状が軽くなるお子さんもいます。
果物を食べると口の中がイガイガ・かゆくなると言います。アレルギーでしょうか?
花粉症のお子さんが、特定の生の果物や野菜(りんご・もも・キウイ・メロン・トマトなど)を食べたときに、口の中やのどのかゆみ・イガイガを感じる「口腔アレルギー症候群」の可能性があります。花粉と果物のたんぱく質の形が似ているために起こる反応で、多くは口の中の症状だけで治まりますが、まれに全身の症状が出ることもあります。症状が出る果物は生で食べるのを避けてください(加熱したジャムや缶詰なら食べられることが多いのも特徴です)。どの花粉・果物の組み合わせかを検査で調べられますので、ご相談ください。
アドレナリン自己注射薬を処方されました。保管と練習はどうすればいいですか?個別Q&A
15〜30℃の室温で、光を避け、携帯用ケースに入れたまま保管してください。冷蔵庫や真夏の車内は避けてください(成分が変質します)。お子さんの外出時は必ず携帯し、園・学校に預ける場合は、緊急時対応のプラン(誰が・いつ打つか)を園と共有してください。練習は、薬剤の入っていない練習用トレーナーで、ご家族全員が定期的に行ってください(実物と練習用の取り違え防止のため、保管場所は分けてください)。使用期限は製品ごとに異なります。本体に記載された期限をご確認いただき、切れる前の更新も忘れないようにしてください。使用したら、すぐに119番通報してください。実技の確認は受診時にいつでもご相談ください。
※このお薬は製品名で呼ばれることもあります。園や学校へご説明の際は、お手元のお薬の名称をあわせてお伝えください。
保湿剤には、ローション・クリーム・軟膏などいろいろありますが、どう選べばいいですか?
剤形ごとに塗りやすさや保護力、刺激の感じ方が異なります。肌の状態と続けやすさの両方で選びましょう。ローションは伸ばしやすく、広い範囲や頭皮に使いやすい剤形です。クリームは保湿と使いやすさのバランスを考えて選べます。ワセリンなどの軟膏は肌を保護しますが、べたつきを感じることもあります。季節や部位によって使い分けることもできます。塗ると赤くなる・しみる・かゆみが強まる場合は、その製品の使用をいったん中止して相談してください。処方された保湿剤の使い心地も遠慮なくお伝えください。
舌下免疫療法を始めたいです。いつから始められますか?スギとダニの両方はできますか?
ダニの舌下免疫療法は一年中いつでも開始できますが、スギは開始時期に決まりがあり、花粉が飛んでいない時期(おおむね6月〜11月ごろ)にしか始められません。スギ花粉症でお悩みの方は、シーズンが終わった初夏〜秋の開始がおすすめです。スギとダニの両方に対して治療を行うことも可能で、時期をずらして順に開始します。治療は1日1回、薬を舌の下に置き、指示された方法で使用しますが、3〜5年の継続が必要な、じっくり型の治療です。対象はおおむね5歳以上で、アレルギー検査で原因を確認してから開始します。長期間続ける治療ですので、通院を続けやすい医療機関で行うことが大切です。 口のかゆみや腫れ、まれに強いアレルギー反応が起こることがあるため、開始時の説明を受け、使用前後の注意事項を守ってください。
アレルギー血液検査の結果の見方を教えてください。クラスが高いと食べられないのですか?
大切なポイントは、「検査の数値(クラス)=食べられるかどうか、ではない」ことです。血液検査で分かるのは、その食べ物に反応する抗体(IgE)の量であり、クラスが高くても問題なく食べられるお子さんもいれば、低くても症状が出るお子さんもいます。数値だけを見て食べ物を除去してしまうと、不要な除去で栄養や食の経験を損なうことになりかねません。診断の基本はあくまで「実際に食べて症状が出たか」であり、検査はその補助です。判断に迷う食品は、食物経口負荷試験(実際に少量食べて確かめる検査)で判断を行います。結果の解釈は、必ず診察でご一緒に確認しましょう。
喘息の調子が悪いとき、鼻炎も一緒に悪くなる気がします。関係がありますか?
鼻から気管支までの空気の通り道は「ひとつの気道(one airway)」としてつながっており、アレルギー性鼻炎と喘息は、同じアレルギー炎症が場所を変えて現れたものと考えられています。実際、鼻炎のあるお子さんは喘息を合併しやすく、鼻炎が悪化すると喘息の発作も増えること、逆に鼻炎をきちんと治療すると喘息のコントロールが改善すると報告されています(日本アレルギー学会「喘息予防・管理ガイドライン」ほか)。つまり、「鼻は鼻、胸は胸」と別々に考えず、両方をセットで管理することが近道です。当院では、小児科と耳鼻咽喉科でこの2つを一緒に診られます。
卵アレルギーが心配です。実際に卵は、どう進めていけばいいですか?
卵は、医師の指導のもと、十分に加熱した卵黄から少量ずつ始めることが基本です。現在は、必要以上に開始を遅らせるのではなく、適切な時期に少量ずつ始めるほうが、卵アレルギーの発症予防につながると考えられています。進め方の一例として、①離乳食の進み具合に合わせて固ゆで卵の卵黄を耳かき1杯程度から始め、数日かけて少しずつ増やす、②卵黄に慣れたら、固ゆでの卵白をごく少量から始める、③半熟卵など加熱が不十分なものは、十分に加熱した卵を問題なく食べられるようになってから試す、という順序があります。湿疹が強い場合や、すでに少量で症状が出たことがある場合は、自己判断で進めず受診してください。症状と発達に合わせた進め方を一緒に考えます。
アレルギーの食べ物を、少しずつ食べて治す治療があると聞きました。家で試せますか?
それは「経口免疫療法」という治療ですが、絶対に家庭で自己流に行わないでください。原因の食べ物を、医師の管理下で少しずつ増やして食べ、体を慣らしていく治療です。可能性のある方法ですが、アナフィラキシー(重い全身反応)の危険と常に隣り合わせのため、専門の医療機関で緊急対応できる体制のもと、慎重に行うべき治療です。研究段階の側面もあり、すべてのお子さんに勧められるわけでも、確実に治るわけでもありません。「良くなった人がいる」という情報だけで家庭で試すのは命に関わり非常に危険です。食物アレルギーの基本は正しい診断のもとで必要最小限の除去と安全に食べられる範囲を広げることです。まずはご相談ください。専門機関が適切な場合はご紹介します。
最近ナッツのアレルギーが増えていると聞きました。特に何に気をつければいいですか?
クルミをはじめとするナッツ類のアレルギーは近年増加しており、その状況を受けて、クルミは食品表示の義務対象(特定原材料)に加えられました。ナッツアレルギーの特徴は①少量でも強い症状(アナフィラキシー)が出やすい、②種類ごとに対応が異なる(クルミがだめでもアーモンドは食べられるなどがある)③一度発症すると自然に治りにくい傾向です。注意点としてナッツは菓子パン・チョコ・ドレッシング・カレーのルウなど思わぬ加工食品に「隠れて」含まれます。表示の確認を習慣にしてください。また、窒息予防の観点から粒のままのナッツ・豆はそもそも5歳以下の子どもには与えないでください。心配な場合は検査でご相談ください。
念のため、アレルギーが心配な食材は食べさせないほうが安全ですよね?
「念のための除去」は実は害になることがあるため、おすすめできません。理由は3つです。①必要のない除去は成長期に必要な栄養(たんぱく質・カルシウム・鉄など)を不足させ成長や発達に影響しうる、②発症予防のために開始を必要以上に遅らせることは勧められておらず、食材やお子さんの状態に合った導入が大切です、③一度やめると、食べる練習の機会を逃してしまうことです。本当に除去が必要かどうかは「検査の数値」だけでなく「実際に食べて症状が出るか」で判断すべきもので、実際には食べられることも多くあります。自己判断で食材を増やしたり減らしたりせず心配な食材があればまず相談してください。安全に食べ進める計画を一緒に立てます。
アレルギーやぜんそくがある子の家で、犬や猫を飼うのは避けるべきですか?
すでにその動物にアレルギーがある場合とこれから飼う場合で考え方が分かれます。すでに犬や猫にアレルギー反応があり、それでぜんそくや鼻炎・皮膚炎が悪化しているお子さんの場合は、残念ながらその動物を避けるのが基本になります。一方、まだペットがおらずこれから飼う場合は以前ほど単純に「飼ってはいけない」とはいえなくなっています。乳児期から犬・猫と暮らす家庭ではアレルギーが少ないとする報告もあるためです。ただし個人差が大きく、確実なことは分かっていません。すでにアレルギー体質がはっきりしているお子さんでは慎重な判断が必要ですので、飼い始めを検討される際は検査結果もふまえて一度ご相談ください。飼う場合は寝室に入れない・こまめな掃除が基本です。
「食べ物+運動」でアレルギーが出ることがあると聞きました。どういうものですか?
「食物依存性運動誘発アナフィラキシー」という状態で、主に中学生・高校生の年代でみられます。特定の食べ物(小麦・甲殻類が多い)を食べただけでは症状が出ないのに、食べてから2〜4時間以内に運動をすると、じんましん・呼吸苦・血圧低下などの重い全身反応(アナフィラキシー)が起こる、という特徴があります。原因が「食べ物だけ」でも「運動だけ」でもなく、両方がそろったときに起こるため、気づかれにくいのが問題です。対策は、①原因食物を食べたら、食後の運動を避け、避ける時間や食事内容は主治医の個別指示に従う、②昼食後の体育に注意、③アドレナリン自己注射薬を処方されている場合は、必ず携帯することです。心当たりがあれば、原因食物の特定のため、ぜひご相談ください。
どんな症状が出たら、アナフィラキシーとしてアドレナリン自己注射薬を打つべきですか?迷ってしまいそうです。個別Q&A
アレルギーが疑われる状況で、息苦しさ、声のかすれ、繰り返す嘔吐、持続する強い腹痛、ぐったりする、意識がはっきりしないなどの緊急性が高い症状が一つでもあれば、処方されているアドレナリン自己注射薬を直ちに使用し、119番通報してください。「2つの臓器に症状がそろうまで」待つ必要はありません。薬がない場合も、すぐに救急車を要請します。軽い症状だけの場合の対応も含め、普段から主治医と決めた緊急時対応の手順を、ご家族や園・学校と共有しておきましょう。使用後に症状が軽くなっても、医療機関での診察が必要です。
春だけでなく、秋にも鼻炎の症状が出ます。秋の花粉症もあるのですか?
秋の花粉症もあります。秋の花粉症の主な原因は、ブタクサ・ヨモギ・カナムグラといった、背の低い雑草の花粉で、おおむね8月末〜10月ごろに飛びます。スギ・ヒノキと違って飛ぶ距離が短いため、これらの雑草が生える河川敷・空き地・道ばたに近づいたときに症状が出やすいのが特徴です。対策は春の花粉症と基本的に同じです。原因となる雑草へ近づかず、帰宅時に花粉を払い、症状に応じて薬を使用してください。秋は、花粉に加えて、ダニの死がい(夏に増えたダニが秋に減って死がいが舞う)による鼻炎も重なりやすい季節です。「秋に決まって鼻炎が出る」お子さんは、何が原因かをアレルギー検査で調べておくと、対策と初期療法に役立ちます。
アレルギーが心配なので、初めての食材を試すときに注意することを教えてください。
新しい食材を始めるときの原則は「1日1種類、午前中に、少量から」です。万一アレルギー反応が出たとき、その日の日中に気づけて、医療機関を受診できる時間帯に試すためです。量は最初の1回を耳かき1杯程度から始め、問題なければ数日かけて少しずつ増やします。開始を必要以上に遅らせるのではなく、発達や体調に合わせて進めます。ただし、強い湿疹や食後の症状の経験がある場合は、先に医師へ相談してください。硬い豆やナッツを乳幼児へ粒のまま与えないでください。受診の目安となる反応は、食べた直後から1〜2時間以内に出る、①皮膚の赤み・じんましん・顔の腫れ、②嘔吐・下痢、③息苦しさ・顔色の変化、④ぐったりすることです。口の周りが少し赤くなる程度は接触によるもののことも多く、アレルギーとは区別が必要です。心配な食材がある場合は、検査も含めてご相談ください。
ハチに刺されたことがあります。次に刺されたとき、アナフィラキシーになりますか?
必ずしも全員がアナフィラキシーになるわけではありませんが、ハチアレルギーは「2回目以降の刺傷でリスクが高まる」ことが知られています。1回目は感作(免疫が反応するための準備)が起こり、2回目以降に強い反応が出ることがあります。ただし、前回が軽い局所反応だった場合と、じんましん・呼吸困難などの全身反応があった場合では、次回のリスクが異なります。全身反応が出たことがある方は、アドレナリン自己注射薬の処方と、アレルギー専門施設での評価をおすすめします。ハチアレルギーの血液検査も有用です。野外活動の多い季節は、黒い服を避ける・香水をつけない・巣に近づかない、といった予防も大切です。まずご相談ください。
アクセサリーでかぶれます。金属アレルギーでしょうか?子どもでもなりますか?
子どもでも金属アレルギーになります。特に耳ピアス・ベルトのバックル・ボタン・時計バンドなどで、接触した部分だけに赤み・かゆみ・水ぶくれが出る場合は、金属アレルギー(接触性皮膚炎)が疑われます。最も多い原因はニッケルです。診断は、皮膚科でのパッチテスト(原因金属を皮膚に張り付けて反応を見る検査)で確認できます。対処は、①原因となる金属を避ける(ニッケルフリー・チタン・サージカルステンレスの製品を選ぶ)②汗をかいたあとは早めに外す、③かぶれた部分には、医師の指示に沿ってステロイドの塗り薬を使用することです。一度金属アレルギーになると、その金属に対する反応は基本的に続きます(完治は難しい)が、原因金属を避けることで症状を抑えられることが多いです。
喘息があります。運動や体育はどこまでできますか?制限が必要ですか?
喘息があっても、適切な治療で、多くのお子さんが制限なく運動できます。むしろ「喘息があるから運動を控える」のではなく「治療してしっかり運動できる状態を目指す」のが現在の考え方です。ただし、運動で咳・ゼーゼーが誘発されることがある(運動誘発性喘息)場合は、①準備運動をしっかり行う(突然の激しい運動より、徐々に強度を上げる)②運動前に、処方された発作止め吸入薬を使う(医師に確認を)③寒い日・花粉の多い日・体調不良の日は無理をしない、という工夫で、多くは参加できます。学校の体育や部活動への参加制限の有無は、現在の発作の頻度・コントロール状態によって異なります。「学校生活管理指導表」の作成が必要な場合も、ご相談ください。治療を続けながらスポーツに取り組んでいる方も多くいます。
子どもの花粉症は何歳ごろから発症しますか?どんな症状が出ますか?
花粉症は近年低年齢化が進んでおり5歳以下での発症も増えています。スギ花粉への感作にはその花粉を何シーズンか吸い込み続ける時間が必要なため、以前は「小学生以上」と言われていましたが現在は幼児での発症も珍しくありません。症状は大人と基本的に同じで、①くしゃみが続く、②水のような鼻水が多く出る、③鼻がつまる、④目がかゆい・充血する、といった症状がみられます。子どもでは「目をこする・鼻をいじる」を繰り返すのが気づくきっかけになることがあります。また、花粉症の時期に「かぜかな」と思っている症状が実は花粉症だったというケースも多いです。毎年同じ季節に同じ症状が繰り返す場合はアレルギー検査でスギなどへの感作を確認できます。早めに治療を始めるとシーズン中の症状を軽くできることがあります。
アトピーの治療方法を教えてください。ステロイドをずっと使い続けても大丈夫ですか?
アトピー性皮膚炎の治療の3本柱は①スキンケア(毎日の保湿で皮膚のバリアを保つ)②炎症を抑える薬(ステロイドや非ステロイドの塗り薬)③悪化要因の除去(ダニ・乾燥・汗・引っかき)です。ステロイドを塗り続けることへのご心配はよく理解できますが、炎症が強い時期に適切に使うことでかえって皮膚を守ることができます。現在は「プロアクティブ療法」という症状が落ち着いた後も週に数回定期的に塗り続けて再燃を防ぐ方法が標準的で「出たら塗って治ったらやめる」を繰り返すより総使用量を減らせると報告されています(日本皮膚科学会「アトピー性皮膚炎診療ガイドライン」)。また、近年は重症のアトピー性皮膚炎に対して注射薬や内服の新しい治療も使われるようになっています。これらは専門の医療機関で行う治療のため、必要な場合は適切な施設へご紹介します。治療の方針は皮膚の状態に合わせて調整しますので、ご相談ください。 ステロイド外用薬などには皮膚が薄くなるなどの副作用があるため、部位・強さ・量・回数を医師の指示で調整し、定期的に皮膚の状態を確認します。
アレルギー検査には、どんな種類がありますか?血液検査だけでいいですか?
アレルギー検査には、主に次の種類があります。①血液検査(IgE抗体検査)は、卵・ダニ・スギなど特定のアレルゲンに対する抗体の量を調べます。ただし、抗体があるだけで実際にアレルギー症状が出るとは限らないため、症状とあわせて判断します。②プリックテストなどの皮膚テストは、皮膚に少量のアレルゲンをつけ、即時型の反応を確認します。③食物経口負荷試験は、医師の管理下で実際に食べ、症状が出るかを確認する検査で、食物アレルギーの診断に用いられます。④パッチテストは、金属や化粧品などによる接触アレルギーを調べます。当院では血液検査に対応しています。疑われる原因や症状に応じて必要な検査をご提案します。
食物アレルギーがあります。保育園や学校の給食で、除去食の対応をしてもらうにはどうすれば?
保育園・学校での食物アレルギーの給食対応には「学校生活管理指導表」(保育園では「保育所におけるアレルギー疾患生活管理指導表」)という医師が作成する書類が必要です。この書類に原因食物・症状・対応(除去の内容・緊急薬の有無など)を記入し園や学校に提出することで給食での除去や代替食の対応を依頼できます。当院で作成しますので、まずご相談ください。注意点として①除去が必要かどうかは実際の検査と症状で判断します。自己判断による過剰な除去は栄養面に影響します。②書類の有効期限があるため(多くは1年)毎年の更新が必要です。③園・学校によって対応できる範囲(完全除去のみ・代替あり等)が異なります。入園・入学前に早めに相談に来ていただくと書類作成の余裕ができます。
喘息の子がかぜをひくと必ず発作になります。どう予防すればいいですか?
喘息の子にとってかぜ(ウイルス感染)は重要な発作の誘因の一つです。かぜウイルスが気道の炎症を悪化させるためです。予防の柱は2つです。①かぜをもらいにくくする——手洗いなどの感染対策を行います。インフルエンザワクチンはインフルエンザへの対策であり、一般のかぜをすべて防ぐものではありません。②かぜをひいたときの発作を最小限にする——かぜをひいたときの対応(どの薬を、どのタイミングで使うか)は、お子さんごとに主治医と事前に決めておく「アクションプラン」が有効です。当院でも作成しますのでご相談ください。また日常の「コントローラー(吸入ステロイドなど予防薬)」をきちんと続けることで気道の過敏さを下げておくことが、かぜでの発作を減らす重要な対策になります。「かぜのたびに発作が出る」場合は予防の治療の見直しのサインです。
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本文確認:2026-09-07 / 表示調整:2026-09-15